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スペシャル-SPECIAL-

go-ongerinterview09

▲チョウ兄弟の弟、アルバート・チョウ。
兄よりも熱くなりやすいタイプ。

▲ゼイビアックスに渡されたカードデッキで、
仮面ライダースピアーに変身する。


Q まずは「ディケイド」のご出演お疲れ様でした。大変大きな役でしたね。

最初から「クウガを演じて頂きます」とお話頂いていたんですけど、やっぱり先代の方がいらっしゃいますから、どうしたら良いかわからなくて。名前も似ていてカタカナのユウスケ、名字の「小野寺」は石ノ森章太郎先生の本名からとっていて、とっても大きな二大タックルの名前がついていて、これはプレッシャーだなって思いました。非常に怖くてですね、どういうキャラクターにしようかすごく迷って、どうしようかなと思っていたんですけれども、監督やプロデューサーから、前のクウガを忘れて新しいクウガを演じてくれれば良い、と言ってもらったので、それでようやく吹っ切れたんです。

Q 前作の「クウガ」のイメージが強いからプレッシャーも大きかったんですね。

しかも、一番初めの世界だったじゃないですか。「ディケイド」としての各世界の先頭バッター、難しかったですね。これで「ディケイド」がみんなにどう受け入れられるのか決まるなって言うくらいだったので、非常に怖かったですね。

Q そんな大役を終えた今の感想は?

みんな言うんですけど、「仮面ライダー」作品って言うのは本当にあっという間に終わっちゃうって。「ディケイド」はなおさら(放映期間が)短かったので、更に早く感じました。今回「劇場版 W&ディケイド」で帰って来られて、また「ディケイド」をやれたっていう楽しさもあったんですけど、映画を含めて本当に充実した約1年間でした。僕も「仮面ライダー」が大好きだったので、その歴史に触れることが出来て本当に光栄だなと、「ディケイド」に出られて幸せだったなと思いました。

Q その映画「仮面ライダー対仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010」の出来映えはいかがですか?

僕がなりたかった仮面ライダーの中でも、アルティメットフォームになれたり、CGもすごくたくさんあったし、次から次へと話が展開して行って、スピード感溢れる仮面ライダーらしい映画でとっても楽しかったですね。今回はダブルとしっかり共演できてそれも嬉しかったです。「ディケイド」って10周年記念作品と言うことで、お祭り的作品というか、色々な仮面ライダーがいっぱい出て来てみんなでワイワイやる感じだったんですけど、それで終わりじゃないんですよね。次に繋がるような作品になっていて、20周年目指して11周年目の「ダブル」に「これからもよろしく。頑張ってください」って、バトンを渡せたような感じがしています。これからも「仮面ライダー」は続いて行くんだな、新たなるスタートって気がして、20年後また「仮面ライダー」の映画を観に来たいなって思ってます。

Q そして、今度は「KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT」でまた仮面ライダーですね。

早くも、ですよね(笑)。元となっている「仮面ライダー龍騎」自体は思い入れがとてもあったんですよ。本当に「仮面ライダー」にハマった作品が「龍騎」だったんです。「クウガ」の最後のほうから「アギト」「龍騎」と全部観たんですが、「龍騎」はとにかくストーリーがとっても面白くて、シンプル且つ色々な物語が、人間ストーリーが描かれていて面白いし、たくさん仮面ライダーが出てくるのでワクワク感もあるんですよね。「次はどんな奴がでてくるんだろう」って。

Q 当時はおいくつだったんですか?

中2でしたね。

▲龍騎は日本で初披露された当時、その斬新なマスクで
仮面ライダーファンに衝撃を与えた。

Q 中学2年生だと友達はあまり観ていなかったのではないですか?

観ていなかったですね。みんな、観ればいいのにって思ってました。本当に子供の頃、5歳頃とかは「忍者戦隊カクレンジャー」を観ていたんですけど、そこからぱったり観なくなってて。小6の時に、日曜日朝早く起きる時があるじゃないですか、パッと(TVを)付けたら「あ、仮面ライダーやってる、戦隊やってる。懐かしい〜」ってなって。「クウガ」を観て「今の仮面ライダーってこんなに渋いのか、すごいカッコイイな」って思っていたんです。中学1年の時に部活に入って、朝練で日曜日にも(学校に)行くんですけど、友達と着替えながら「仮面ライダー」を観ていたんですよ。だから朝練やっている友達とかは観ている人いましたね。昭和で一度終わって、僕たちからしたら「平成仮面ライダー」ってあまり記憶にないほうなんですよ。昭和時代の「BLACK」「RX」とかも僕の年代だと観てない人が多いですね。「仮面ライダー」自体やっているってことが、中1の時珍しかったんです。とにかく映像も映画っぽくて綺麗ですし、大人っぽいなと思いましたね。それでいつの間にかハマってて。だけど「アギト」が終わって「龍騎」が始まって初めて観た時に「なんてダサいライダーが主人公になったんだろう」と思ってたんですよ(笑)。これは絶対に観ないと思ったんですけど、けど! ストーリーがとにかく面白くて、最高だったんですよね。それで、龍騎がどんどん格好良くなっていく成長ぶりに感動したというか「龍騎、最高!」になりました。最終話の時は正座しながら観ていましたね。本当に日曜の楽しみでした。だから不思議ですよね。今回「DRAGON KNIGHT」に関われた事もそうなんですけど、「ディケイド」でも「龍騎」の世界があって、意外と「龍騎」と接点が多いんですよ。

Q 「ディケイド」でも「龍騎」の世界の時は楽しみでしたか?

ワクワクしましたね。特に「ディケイド」は(井上)正大も仮面ライダーが好きだったので、その世界(好きな仮面ライダーの世界)になると結構ワクワクするんですよ。お気に入りの世界になると「どういう話になるんだろう?」っていうのと、「ディケイド」オリジナルの敵キャラが出てくるんですけど、そういうのを観て「今度はこう言うのか」って言う盛り上がり方というか、ファンならではの見方があって…もう、ファン視点なんですね。「懐かしい!」みたいなのもあり新しいワクワク感もありで、「ディケイド」は本当に今までの「仮面ライダー」ファンが楽しめる作品になったんじゃないかな。

Q その大好きな「龍騎」が「DRAGON KNIGHT」になって、世界観が変わりましたが、どう思いましたか?

いや〜、アメリカらしい作り方というか。英語は全然わからなかったですけど(笑)、台本を読んでこういうストーリーかと(理解して)。日本ぽくないと言うか、そういう撮り方をしていますし、アクションも生身の人がたくさんやったりしてアメリカらしくて。逆に「仮面ライダー」がこういう形でアメリカにも海外進出して、作品の内容は違えど「仮面ライダー」という言葉をみんなに知ってもらえるというのはとても嬉しいなと思いました。

Q チョウ兄弟は生身で戦うシーンが多かったですね。

多かったですね。生身の方が強いんじゃないか?って思う時があったりして(笑)、すごい動くから。

Q あれだけ動くと声を合わせるのは難しかったのでは?

いや、難しかったですね。もう本当に全然わからなくて、まず、他人の芝居のテンポに合わせるのが大変でした。要は他人じゃないですか、その口の動きに合わせるのがすごく難しくて。で、また関西弁ということで、それだけでも大変なのに、更にアフレコって言う難しさがあって。すごく最初は困惑したんですけど、兄・ダニー役の櫻井(孝宏)さんが色々と教えてくださいまして。杉田(智和・JTC役)さんもキバット役で顔なじみだったので、色々皆さんに助けていただいて、それでなんとか頑張りました。

Q 兄・ダニーとセリフがハモるシーンもありましたが、息を合わせるのは大変でしょう?

たまに二人で同じ事を言うんですが、呼吸を合わせるのは結構難しかったですね。しかも、「そこか!」って言う意外な所がシンクロしてるんです。だから、本来の「DRAGON KNIGHT」では全くシンクロしてないです、口を開けて無いんですよ。だから、一瞬映像が被った瞬間とか、ばれないところで入れるしかないんです。だからとにかく大変だったんですよね。絵も観なくちゃいけない、口も合わせなくちゃいけない、櫻井さんと一緒に言わなくちゃいけない、で結構難しかったですね。だから、櫻井さんとは結構話をさせていただいて、櫻井さん自身もすごく優しい方で積極的に話してくれたりもしたので、僕は初の声優ですけれど、ベテランの櫻井さんに助けられながら、毎日収録しました。本当に兄ちゃんに頼ったような感じでしたね。

▲左が兄のダニー・チョウ。
仮面ライダーアックスに変身する。

Q チョウ兄弟はバトル時、カンフーの様なかけ声でしたね。

いろんな物が詰まったキャラなんですよね。戦う時、何故が「ハイ!」なんですよ。関西弁、カンフー、英語、全部混じっていて、結局どれ?みたいな(笑)。アクションする時は必ず「ハイ!」「アイヤー! アター!」みたいな感じなんですよ。櫻井さんと俺でずっと「ハイ! ハイ! ハイ! ハイ!」って超うるさいんですよ(笑)。しかも変身する時は何故か英語っぽく発音良く「KAMEN RIDER!」って言ったりして、なんか面白かったですね。

Q 外見がアルバートとは全然違いますが、声が馴染んでしまう物ですね。

吹き替えって面白いですよね。本物の英語を聞きながら吹き替えするんですが、テンションが全然違うんですよね。だけど、なぜか合うんですよ。不思議なんですよね。英語で聞くとみんな同じようなテンションなんです。でも、声優さんの声の力が入ることによって色々なキャラクターが確立されていって、ある意味観やすくなるんですよね。だから、声優さんの力ってすごいなと思って、声と映像のシンクロ感が面白かったです。

Q では、アルバート・チョウのキャラクター作りでは関西弁が一番大変だったんでしょうか?

関西弁は怖かったですね。しかも隣に(レン役の)松田(悟志)さんがいらしてですね。松田さんは関西出身なので、怖くて怖くて(笑)。本物の方が隣にいるのに、関西弁を使うっていうのが、とても辛くて。

▲チョウ兄弟のカンフーを活かした戦いぶりは
レンには素人扱いされたが、
二人のコンビネーションでドラゴンナイトをピンチに追い込む。

Q 松田さんから何かアドバイスはあったんですか?

「関西弁だとこういう言い方はしないから、これをもっと砕いて、こういう言い方がしたほうがいいよ」って、台本に書いてくれたりして。それでなるべく本物の関西弁に近づけるように努力して、やってきました。ほんまものが隣にいたら、キツイっすわ(笑)。

Q しかも戦う相手ですよね。

そうなんですよね。ツライですよね(笑)。松田さん自身も「釣られちゃ、アカンな」って言ってました。櫻井さんは色々と関西弁の役もやってらっしゃるみたいなので、関西弁が上手いわけですよ。だから釣られちゃう、みたいな。そんな違うバトルがありましたね(笑)。

Q  レンとチョウ兄弟のバトルシーンは長かったですね。

▲更にチョウ兄弟は、鏡の中を移動するなど巧みな戦法で
ドラゴンナイトとウイングナイトを翻弄した。

アドリブ満載だったんですよね。画面に映って無い時とか、意外と喋って無い時が多いんですよ。どうせ関西弁だったら「うるさく行こう」みたいになって。レンとかキットは変なアドリブは入れられないんですけど、その分チョウ兄弟がうるさく色々な所で、細かいアドリブでうるさい事を言って絵を明るくするというか、「うるさい二人だな、コイツ」みたいに思われるようなキャラクターにしようかなって。至る所で、入れられそうな所には何でもかんでもアドリブ入れました、積極的に。特に変身後は口(の動きが)関係ないので、もう入れた者勝ちみたいな。どんどん入れていって、観ている方に「うっさい兄弟」って思われれば成功ですね。  櫻井さんがアドリブをたくさん入れるんですよ。とにかくポンポン、色々な所で入れてましたね。そのバトルシーンの時に、ダニーがずっとレンを追い掛けて最初は「待てコラー! ボケ!」ってうるさく言うんですけど、段々体力が無くなって来て、「ちょっと、待って」って疲れて来るんですね。それを隣で聞いててもう、本番中なのに笑いそうになって。笑いを噛み締めて「ハイ! ハイ!」ってやっていたので、そんな苦労がありましたね。でも、楽しい経験でした。杉田さんも、台本にないようなセリフをどんどこ入れるんですよ。

Q JTCはキャラクターの設定上アドリブは難しそうですが?

シビアなセリフが多いんですけど、そんなセリフもご自身で考えて(アドリブで)入れるんですよ。結構、遊び心があるって言う感じでした。キャラはブレないけれども、僕らからしたら面白いセリフがいっぱいあるんですよ。「DRAGON KNIGHT」は無言の瞬間があるんですね。歩いてくるだけとか顔の寄りだけとか、そこは英語では何も言って無いんですよ。で、日本語のセリフにも無いんです。無言だとつまらないから何か入れるわけですよ。それが杉田さんは色々とキャラクターらしい、展開にも合っているセリフをしっかり当てて作るんですよ。それがすごいなと思いながらも、逆に面白いなと思って聞いてましたね。

Q  ところで、チョウ兄弟のキャラクター設定は小悪党で、ユウスケとは真逆でしたね。

でも、完全に悪い奴じゃないんですよね。お金が無いから泥棒をするしかないんです。間違った方向なんですけど、彼らとしては一生懸命やっているんですよね。完全な悪じゃないから、ベントされる時悲しく感じる時があります。

Q  しかもキットが初めてベントする相手だったんですね。

重いシーンでしたね。だから、ベントして描かれるのがドラゴンナイトだけでなく、チョウ兄弟の兄・ダニーが弟がベントされてしまって悲しみに暮れる、さらに復讐心に燃えるっていう心の動きも描かれていましたよね。チョウ兄弟って「DRAGON KNGHIT」の新たなストーリーを膨らませる結構重要なキャラクターなんだなって。完全な悪党だったらきっとベントされた時に「やった!」ってなるんでしょうけど、完全な悪じゃないので、悲しいまでは行かないけど、愉快な二人が死んじゃった、ちょっと静かになっちゃったな、みたいに思われたらちょっと嬉しいなと思いますね。

Q  最後に村井さんのお薦めシーン、観て欲しいシーンを教えてください。

観て欲しいのはやはりチョウ兄弟なんですけれども、ゼイビアックスとかみたいな完全なる悪ではないので、うるさい関西弁二人の兄弟が、弟がベントされてしまって、そういう悲しみとか、あそこから更にストーリーが広がっていくので、チョウ兄弟を愛してくれれば嬉しいなと思いますね。