モトクロスバイクレーサーだった
ブラッド・バレット。

ゼイビアックスは色々な人間に化けて近づいてくる。弱みを握られたブラッドは嘘のバトルゲーム「バトルクラブ」への参加を余儀なくされてしまう。
Q アフレコは初めてだったそうですが、難しかったですか?
初めにプロデューサーさんから「ちょっと難しいかも知れないけど頑張って」とお話を頂いたので、ちょっと不安でした。アフレコ台本自体初めて読むので…上段にあるキャラクターの動きやシーンの説明をしてるところが、すごく細かく書かれてあって、それを追うのにまず必死でした。ドラマのキャラクターは割と長く喋っていても(日本語にすると)短いことしか言っていなかったりとか、逆だったりすることもあってすごく難しい作業だなって、これを吹き替えであてられている方々はすごいな、これは…(難しいぞ)と思いました。でも、2話ずつ録っていき、練習とかもして行く中でキャラクターに慣れて来たっていうのがあって徐々に掴んだんじゃないかなと、思っている内にベントされたって言う(笑)。
Q 「KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT」の作品自体の印象はどんなものでしたか?
「龍騎」自体ちゃんと観たことがなかったんです。なので、全体のストーリーは詳しい知り合いに聞いて資料としてまず頭に入れておいたんですけど、どちらも仮面ライダー同士が戦って勝ち残っていく世界だったので、割とすぐにそれは理解できました。あとは自分が演じるキャラクターが、どういう境遇にあるかっていうのを探るのは多少なりとも時間はかかったんですけど、現場で監督さんに説明を受けたので、本当に助けられて感謝しています。
Q 「仮面ライダーキバ」での役作りとは全然違う世界だったんですね。
実際に自分が動いていれば、現場の暑かったこと辛かったこと等を自分が一番よく知っているんですけど、知らない映像をポンと見て、そのキャラクターの感情を画面の役者さんと近い物を提供しないといけないって言うのは「思っているよりも難しい」と本当に感じました。
Q アフレコは事前に練習されたんですか?
練習しましたね。あまりやり過ぎても良くないと思って、1、2回リップを合わせたり…。画面の表情に合わせようと思ってやりました。でも、表情と台本の印象が違っているときがあって「これはどっちを信用したらいいんだろう」って思ったりしました。(そういう時は)現場で監督と相談しながら、「ちょっとやってみてくれ」って、それを見て監督が「こんな感じで行こう」って。そんな時は、俺の解釈は間違ってなかったんだなって確認も出来ますから、すごく自信も持てます。
ブラッドが変身する仮面ライダートラスト。ベントカードは左肩の召喚機に吸い込まれていく。
Q では変身後の仮面ライダートラストのほうが顔の表情が見えないので、やりやすかったのでは?
そうかも知れないですね。僕は割とアクションシーンが好きで、どのアクション映画を観ても声を入れたくなっちゃうような感じなんですよ。僕だったら、この蹴りやパンチのときにこういう風に言いたいとか、自然にあるので。面を被っていて顔の表情がわからない時ほど声を強めに出したりしたほうが、その強さがでるんじゃないかなと思っています。
Q トラストは仮面ライダーウイングナイトと戦うシーンが長いですよね。バトルシーンが長くて楽しめたんじゃないですか?
楽しかったですね。でも、結構長回しで録っていくので、ひとつでもミスるとこれは責任重大だなと思いました。周りの方はベテランさんばかりだからこれは失敗しちゃダメだぞ、みたいな空気の中でやっていたので、もう常に脇汗をかいているような状態でした(苦笑)。
全身鎧のようなトラストのパワーは、ウイングナイトを苦戦させる。
Q ウイングナイト(レン)役の松田悟志さんとは事前に打ち合わせをしたんですか?
全くしてないですね。松田さんとは初めてお会いしたんですけど、当たり前なんですけど、松田さんも仕事をしっかりやられる方なので、ウイングナイトとのバトルシーンが一番緊張しました。
松田さんは実際フランクな人なんですけど、僕すごく人見知りをするので、親しくなるまでにはたぶん時間がかかるんだろうなと思ってました。単純に自分から話せば良かったんですけど、なかなか…。う〜ん、よく言えばシャイ、悪く言えば根暗なんですよね。
Q それでは、他の共演者の方とのコミュニケーションも大変だったのでは?
芳賀優里亜ちゃん(マヤ・ヤング役)は「キバ」で一緒だったんですけど、今回は一緒のシーンはあまりなかったんです。でも優里亜ちゃんが引っぱって行ってくれたって言うか。僕が座っていると、優里亜ちゃんがおいでおいでって手招きしてくれて「元気にしてた?」って話をしてくれて、その隣に松田さんとか他のメインの方がいらして。・・でもその後、すぐ本番になってしまい残念でした。
Q あとちょっと時間があればちゃんとコミュニケーションが取れたかも?
そうですね。「キバ」の時もそうだったんですよ。すぐに仲良くなれなかったんですよね。でも、あれは(撮影期間が)長かったから助けられたって言うか…。仮面ライダーキャモ役の松田賢二さんも「キバ」で一緒でした。松賢さんって「響鬼」と「キバ」を入れれば変身した仮面ライダーが3人で、僕も一緒らしいんです。今回も一緒だったので、全く一緒なんですよ。
で、僕が初めてインした時に賢二さんが最終日だったんですよね。その日速攻ベントされちゃったから「じゃあ後頑張ってな」みたいな感じになって、「ええ〜、行っちゃうの? 残さないでよ〜」って感じはあったんですけど(笑)。それくらいやっぱり緊張もすごくしていたので、思うように出来ない時もありました。でも、ベテランさんもたくさんいらしてすごく良い刺激になったと思います。
Q その賢二さんですが、「キバ」の時は渋かっただけに、キャモの声は意外だったのでは?
あんな声が出るんだなと思いましたね。松田さんは声優さんのお仕事もやってらっしゃるので、いろんな声を持っていらっしゃるんだろうな、って大体予想はしていたんですけど、あの感じで来るとは思っていなかったですね。「おお、松田さんこんな感じなんだ」って思ったらベントされちゃったんですよ(笑)。「え、俺もこんな風になるの?」みんなあんな哀れな声でベントされちゃうのかな?って想像したんですけど、(ブラッドは)そうでも無かったです。でも、ベントされる時ってみんな人間臭くないと面白くないな、とは思っていたんですね。割と「○○だぁ〜!」と意志を残して去っていく方が、人間っぽいなと言う感じだったので。それは絶対「DRAGON KNIGHT」のテーマとしてあるんじゃないかなと思ってました。
Q 「キバ」で共演された杉田智和さん(JTC役)も今回ご一緒でしたね?
「キバ」の後半で僕がダークキバに変身した時に、杉田さんはキバットバット2世の声だったので、そこでようやく話をする機会があって。それとイベントの時ですね。楽屋が一緒だったんですよ。僕から話し掛けなくちゃいけない空気になって勇気を振り絞って話したら、お互い共通する趣味があったりして「おお、わかるね」みたいな話になって。「面白いね、匠馬くん面白いよ」(←モノマネ入ってます)って(笑)。
Q 何かアドバイスはあったんですか?
杉田さんって、現場ではあまり多くを語らない方なんですよ。それは休憩時間もそうなんですけど、たまにさりげない感じで喋ってみんながバーッと笑う、みたいなそんな感じの人なので、ちょっと不思議な人なんですよ。だから、主役(キット役)の鈴木(達央)さんからのアドバイスの方が多かったかも知れないですね。杉田さんは出てきて速攻、一言言って帰った時もありましたからね。結構飄々とした方なので、面白いですね。でも、話し出すと唯の…おっと、これ以上は言えないですね(笑)。ある日、ある話題で盛り上がって僕がポロッと言った言葉に「君も同じ種族かも知れない」って言われて、それは面白かったですね。もっともっとプライベートでお会いして、お話したいなって思います。すごく良い方なので尊敬しています。
互いに譲れない目的を持つ二人は変身し、
避けられない戦いへと挑んでいく。
Q ところで、変身時のかけ声についてですが、違和感はありませんでしたか?
初めて聞いた時は、何でだろう?って思いましたね。でも、アメリカではそうやって撮っちゃっているからしょうがないですよね。「KAMEN RIDER!」って言ってるからこっちが「変身!」って言っても全然(口が)合わない。タイトルからして「MASKED RIDER DRAGON KNIGHT」じゃなくて「KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT」ですから、「変身!ドラゴンナイト」みたいなことですよね。だからテーマなんですよ「KAMEN RIDER」って言う名前自体が。それだけ日本の「仮面ライダー」と言う長寿番組が、海を渡っても「KAMEN RIDER」って事はすごく良い事だと思うんです。
Q 小さい頃に「仮面ライダー」はご覧になってましたか?
僕は「仮面ライダーBLACK」「BLACK RX」世代で、当時4歳5歳だったんですけど、まさにドンピシャですよ。観てました。
Q では「キバ」の出演が決まった時はかなりの喜びがあったんですね?
まず正直信じられないって言うか、不思議な気持ちの方が強かったですね。嬉しいのは後からやってきたんです。撮影所に行ったり資料を渡されたり、監督から説明を受けたりして具体的に色々な物が見えてきて「あぁ、俺変身するんだ…」みたいなのが出てきて、段々嬉しくなってきたんです。初めはずっと嘘だと思ってましたから(笑)。変身できるはずがない、作品には出るけど1話出て死んじゃう役だろうみたいな、そういう感じだったんですよ。それぐらい僕の中で20年位前に感じていた「仮面ライダー」は、ヒーローとして重い物だったのかも知れません。
Q そして4人もの仮面ライダーに変身することになるんですね。その4人目の仮面ライダートラストが戦う「DRAGON KNIGHT」ですが、山本さんのお薦めシーンを教えていただけますか?
ブラッドがレンのバイクとバイクでぶつかって、ヘルメットのシールドを下ろしてアクセルを同時にふかしてちょっと小競り合いをするんですよ。無言のシーンなんですけど、男としては「カッコイイな」って、男だったら好きだろうなって思ってます。
Q 今後も声のお仕事はやってみたいと思いますか?
やりたいですね、元々声優を目指していたので。小学生の頃に「なりたい夢は何?」って言われた時に「声優になりたい」って言うのがあって演劇部に入ったのがきっかけなので。だからこんなに舞台ばかり、演劇が長くなったのは想像してなかったです。
Q 今後はアニメでも、海外ドラマでも声優にトライしてみますか?
まずはそれに見合った物を経験として積まないと難しいと思いますが、チャレンジして行きたいなと思っています。









