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スペシャル-SPECIAL-

go-ongerinterview09

仮面ライダートルクに変身する
ドリュー・ランシング


Q ドリューはどのように演じようとお考えですか?

「仮面ライダー電王」のウラタロスの場合は口が動かない分、割と自由に表現させていただいてたんです。今回はアメリカの役者の方が実際演じられている顔、口パクに合わせる形になりますので、その分自由度はちょっと低くなる点はあるんですけど、その分人間臭さを出して行きたいですね。今回の「KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT」にはあまりヒーローっぽくない人がたくさん出てきます。特にドリューの場合はウラタロスのように華麗に人をだますのではなく、 目先の欲だけで生きている詐欺師の中でもダメなタイプの詐欺師です。そういった所の愚かしさみたいなものを中心に出していけたらなと思っております。

Q それに合わせて声の質を変えるのですか?

そんなにすごくは変わりません。でもちょっと軽めな部分は少ないかも知れないですね。落ち着いてもいないと思うんですが、その辺はやはり役者の表情にも影響される部分もありますし。

Q アニメーションと違う点などはありますか?

アニメーションの場合は割と大きくお芝居をつけてもあまり不自然さを感じない場合があるんですが、今回は役者さんの表情と合わないと不自然さを感じてしまうので、抑えるとところは抑えています。 日本語と英語では文法として語順が違うので、表現の上で力点が違ったりするんですが、日本語的な力点の置き方は活かしつつ、やっぱり役者さんの演技も活かさないといけないと思っています。

Q アフレコスタイルが「仮面ライダー」のスタイルに近いと伺いましたが?

そうですね。30分物のアニメーションの場合は、中CMを挟んで前半と後半の約10〜15分を一気に録ります。他の外国映画など吹き替え作品でも、ある程度の長さをまとめて録るんです。でも今回の「DRAGON KNIGHT」の場合は「仮面ライダー」に近い物があります。日本の仮面ライダーの場合はシーン録りなんです。撮影した物をシーン毎に録って行く。「DRAGON KNIGHT」の場合はひと続きのシーンはそのまま録るんですけど、15分位まとめて録ってしまうと言うことはないので、そういう所は「仮面ライダー」に近いですね。

Q アニメーションスタイルに慣れている声優さんの中には、戸惑っている方もいるのでは?

そうですね。アニメーションの場合は約10〜15分をそのまま一気に録ってしまうので、間に違うシーンが挟まっていても、前のシーンの感覚がつながりやすいんです。シーン録りの場合、収録するシーンの順番さえ違う場合がありますので、慣れないと戸惑う所はあるかも知れないですね。

Q 遊佐さん的にはどちらがやりやすいとかあるんですか?

僕はもうどちらでも(笑)。「電王」でもずっとやらせていただていたので、もう慣れていますから。

Q 「パワーレンジャー」にもご出演されているんですね?

ええ、ですが僕はレンジャーじゃなくて敵方なんですよ。そちらもスーツでしたから、割と自由にやらせて頂きましたね。

Q スーツのほうがやりやすいんですか?

そういうことではないんです。口パクがないから自由度が若干高いということです。でもスーツアクターさんのお芝居と一体になってそれぞキャラクターを立てなければなりませんし、その他にもいろいろ要求されるところがあります。例えばウラタロスの場合、良太郎君に憑依して佐藤健君本人にあてる部分もあったり。そういった面では色々とその役その役、その都度その都度楽しんでますけれど、特にスーツだからやりやすいと言う物でも無いですね。

Q 「DRAGON KNIGHT」は海外ドラマとしての認識が強いようですが、「仮面ライダー」とは違うのでしょうか?

アクションシーンは日本のものよりも多い気がしますね。特にレン役の方が異常に素晴らしいアクションをなさいます。それから、みんな体格がいいです。キット君は割と細身なほうなんですが、ドリューも含め筋肉隆々の人たちばかりなので迫力がありますよね。

息詰まる仮面ライダー達のバトル!

Q ライダー同士のバトルはどうですか? 

今の僕のアフレコの段階ではライダー同志の戦いまでは行ってないんです。「龍騎」の場合、誰が悪とかそういった明確なものが無く、それぞれの願い、信念によって戦っているわけですけれども、今回の場合は明らかに後ろで糸を引いている人がいて意図的に動かされている。そういった所で何か違った思惑を感じる作品です。「龍騎」とは違うなって言う感じはしますね。


Q 「龍騎」はご覧になっているんですね。

6月末にあったイベントの「十年祭」で「龍騎」コーナーのMCをやらせてもらうことになったので、その前に全部観させて頂きました。

Q 世界観の違いに抵抗はありませんでしたか?

いや全く。役柄も全く違いますからね。全く新しい作品としてとらえています。僕が演じさせていただく仮面ライダートルク、「龍騎」で言うと仮面ライダーゾルダですけど、日本の「龍騎」では、ちょっと悪い事もやってるけど切れ者の弁護士でした。それが詐欺師になっていましたから、そういう面でちょっとガッカリしたのはありますね。しかもどっちかって言うとダメなタイプの人だったから(笑)。でも、キット君は単純なので思惑に乗ってくれたりしますけど。

得意の手口でキットに近づくドリュー。

Q そのキット役の鈴木達央さんとの共演はいかがですか?

知らない仲ではないのですが、だからといって役はまた別の物ですから、あくまでキットとドリューと言う関係で。ドリューのほうがキットに対して優位に立っている立場なので、思いのままに動かさせてもらってますね。

Q 「電王」ではデネブ役だった大塚芳忠さんが今度は悪役ですね。

お互いに全く違った役柄で演じさせて頂いていますので、そういった所も楽しいですね。芳忠さんとは以前にも度々ご一緒させて頂くこともありました。僕にとって芳忠さんは、むしろゼイビアックスのような役のイメージが強い方ですね。

Q デネブのような役は珍しかったんですか?

珍しいと言えば珍しいですけど、やっぱりすごい方ですので非常に親しみやすいキャラクターをバッチリ作ってらっしゃいますよね。でも、ゼイビアックスになるとやっぱり迫力もありつつ含みもあると言う、ドリューにとって侮れない相手になっています。

Q 松田悟志さんや芳賀優里亜さんなど役者さんとの共演はいかがですか?

「電王」の時もやはり佐藤健君とかと一緒に演じさせて頂くシーンはあったんですが、平成ライダーになってからはビデオ撮影で同録も出来ると言うこともあり、実際に出てらっしゃるシーンは役者さんの声はもう入っているんですよ。相手役のスーツの部分だけ入れるって形なので、実際アフレコ現場で役者さんと絡みをやるシーンは少なかったですね。今回、一緒の現場でやり取りが出来るのは非常に楽しいです。

Q 若い役者さんたちにアドバイスはされないんですか?

何も致しません。皆さん、立派な役者さんですから(笑)。それぞれの意図で演じていらっしゃるので、そこはお互いを尊重して。あとは監督さんに全体のバランスを見て頂いてって言う形ですね。

Q アフレコ現場は和やかですか?

ギスギスはしてないです(笑)。アニメーションの現場だと休憩時間は喋るんですけど、一度収録に入るとその時間が長いですからね。合間に喋ってる時間はあまりないです。それに比べればシーン録りの分、今回の現場は緩和の時間と言うか、サイクルがこまめに訪れますね。

Q その合間に雑談する余裕はあるんですか?

でもちょっとの間ですから、声をあてている映像について話したりする位ですね。「日本とは違うね」とか「あのシーン面白いね」とか。

Q 今回の作品ならではの苦労した点はありますか?

どの作品に限ってもそうなんですが、先を全部知っているわけではないので役作りは苦労します。取り敢えず自分が頂いている資料の中でこの役を練り上げて、プロデューサーの武部さんや監督さんと相談して役を作り上げて行くわけですけど。「龍騎」のイメージがあるからこそ、これから先どう集束するのかって言うのは気になります。僕は途中(4話から)参加なので、実際どういう始まりでこういう事になっているのかって言うのを知らない部分もあるんですよ。

Q それで演じるのは難しいですね。

まあ、良くある話ですから。どこの現場でもそうですね。設定自体がわからないと難しいとは思うんですけど、それに関しては多少資料をもらえますから。

Q では最後に「KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT」の遊佐さん一押しのポイントを教えてください。

まだアフレコは数話始まったばかりなんですけど、やはり大塚芳忠さん演じるゼイビアックスとのアジトでのやり取りですね。口で言っている事と内心思っていることが、お互いに全然違うなって言うのが見え隠れするようなシーン。お互い腹を探り合っているな、計算で動いているなとかって言うのが面白いです。ゼイビアックスが何者かわからないんですけれども、こういった表面だけの関係って色々あるよねって言うのが感じられる所が人間らしくて良いなと思います。
ドリューとしてはゼイビアックスを表面上持ち上げてるし、ゼイビアックスも信頼しているかのように振る舞ってくるし。ただゼイビアックスの場合はドリューがいなくなってから度々ポロッと本音をこぼすので、そういった所を観ていただければ、殺伐としているなと思いますよ(笑)。

TEXT/すねやみえこ