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炎衆の一人・烈鷹。

「サムライワールド」での撮影初日。

背筋が伸びる本格時代劇衣装

さあ五年ぶりの東映ヒーロー、今度は戦隊。彼の撮影初日はサムライワールドでの登場シーンを撮ったロケ地だったのだが、現場に立ったその時の気持ちはどんなものだっただろうか。

「本格的に着付けをする衣装というのは初めてだったので、身が引き締まる思いでした。
と同時に、半日トイレにいけないなという心配も両立してました(笑)
衣装合わせで着付けた時にけっこうキツく、初日も暑かったのでどうなるかと思ったんですが・・・動いてみるとそこまで動きずらい訳でもありませんでした。
逆にここまで日常と違う格好にチェンジすることによって、意外とやり易くなりましたね。着物に手伝ってもらっているというか、後押しされてるような感じです。刀を差して胸を張ってというカタチもあるのでしょうけど、気持ち的にそうなりました。
やはり、ファンタジックな世界観でいかに日常と切り離すか、というのが一つのテーマにあると思ってましたし。格好を身にまとうことによって入り込み易くなりました。」

特撮モノをファンタジーというならば、やはり経験も役に立ったと。

「そうですね。いわゆる特撮モノの世界観の温度っていうのがあるんですけど、そういうものは分かっていたので。どの温度に合わせていくかっていう感覚は、前にやったことが参考になりました。」

その中では戦隊とライダーの違いなどは?

「特に僕の演じたファイズというのは、最初は異色のヒーローでした。ぶっきらぼうで、自分が正義であることに抵抗があって、と従来のヒーローとは相反するスタイルだったので・・・その点ですかね。今までのライダーの中でも開きがあると思っていました。 それがまた戦隊でとなると・・・もし仮にレギュラーの中の何かのカラーになるのだとしたら、チェンジしなければいけない部分は多いと思います。でも今回僕が演じた烈鷹という役に関しては、入り口が正義第一主義では無かったんですよね。無駄に正義というものを唱えない、強いことが一番良いことだと。自分たちの観念・信念の元に生きているという設定だったので、そこは演り易くて有り難い良い役だと思いました。」



京都で撮ったあのシーン。

最後の立ち回りを前にして。

炎衆はいつも三人

獅子之進(春田純一)・月之輪(菊地美香)との三人並びはどう感じたかな。

「バランスのいい三人だったと思うんですよね。菊地さんは戦隊をやられてて、春田さんは一人飛び抜けて先輩というカタチだったんですけど・・・いざ画(え)になると『あ! こういうことか』というバランスの良さ! 僕は三人三様の、三様が離れ過ぎているのではという心配が始めに少しあったんです。春田さんと僕の年齢差、いくら役とはいえその上下関係ってどうなんだろうとか。でも並ぶと意味合いが分かりますよね。それを表すセリフのやりとりは出てこないんですけど、説得力のある画になっていると思います。並ぶべくして並んでいます。」

立ち位置に入っている時の感覚はどうだった?

「事務所のスタッフの撮ったデジカメ写真を見ると、三人の真ん中に立ってキャメラを向けられてる時の感覚と違う画がそこに有りました。『ああ、こういう感じに映っているんだ』と。飛び抜けて派手な衣装が気になっていたんですよ(笑)
でもなんか溶け込むというか、調和してるんですよね。誰かが誰かを立てる訳でもなく、一人欠ければ他の二人も弱くなるし、三人が三人を立てあっている、そういう関係に思えました。
一番良いところは、親分・子分というのが三人の中に無かったことでしょうね。
普通に考えると、年齢の順では春田さんが『烈鷹、行け!』みたいな感じになるのかもしれませんが、そういうくだりもありませんでしたし。ただ一つ炎衆だという繋がりの中だけでのフラットな関係であり、生身の人間でみる上下関係というのが自然と薄れていったことです。」

その関係性をはっきりと意識したのはどのあたりで?

「最初からというよりも、セリフのやりとりをしている時です。クライマックスのところで最後に決意して、一つの目標に向かって一丸となるところがあるんですけど、その時にハッキリと思いました。三人の中で一番緊張したシーンになっているわけです。
撮影初日は少し余裕を持っている雰囲気もありましたが、京都で撮ったあのシーンでビシっと一丸となった気がします。」

そしてその後の撮影は、セットでの立ち回りとなるわけだけど。

「あれはあれでまた別の感じがありましたね。ようやくあそこで無駄な力が抜けた感じでした。
春田さんという立ち回りのプロフェッショナルの方がいながら、そこまで全然立ち回りがなくて。セットは最終日でしたからね。短いカットですけど、三人が本当の意味での生身で戦うシーンがありました。でもそこだけは、烈鷹ではなく半田でやってました(笑)
剣殺陣が慣れていないので『教わるんだ』という気持ちで。もちろんカチンコが鳴れば役には入りますけど、それまでは段取り的に不安な要素がありましたね。」

そこも炎衆の信頼感で乗り越えた感じかな。

「どのシーンでもそうなんですけど、仲間割れ的なものとかリーダーシップ的なものって無いんですよ。炎衆には。常に三人が三人同じ気持ちでいます。最後にとどめは僕が刺しましたけど、それもアシストしてくれた二人がいてくれたからですし。コンビネーションのいい関係だったと思います。」

撮影の合間も三人一緒のところをよく見かけたけど。

「三人出るときは三人出て、三人休みの時は三人休みなんですよ。なので自然と炎衆は三人一緒になりました。入り時間も一緒なのでよく盛りあがってましたね。 僕と春田さんの間では、いつものごとくいつものように昭和40年代の話(笑) 。他にもとりとめのない話で相当盛り上がっていました(笑)
春田さんは十代からJAC(現JAE)に入られていて体育会系バリバリの方なんですけど、そういった暑苦しいイメージなんて全然無くて、もの凄く合理主義なんですよ。お付き合いしやすい先輩でした。
菊地さんはいい娘ですね(笑) って年上なんですけど。人の話をよく聞いてくれる有り難いお嬢さんだと思いました。
この関係性が上手くいってるかいってないかで本腰の入り方が違ってきます。台本に無い部分の芝居を作っていると思います。日常的なコミュニケーションから阿吽の呼吸みたいなものが生まれると思うので、そういう意味では三人が上手くいっていたことが画にでているんじゃないでしょうか。」

戦隊ヒーローとしての変身

さて炎衆は既に変身体とも言えるけど、もし戦隊で変身するならば。

「ライダーに無い感覚としては、体がスーツで面を被ってない状態に興味が湧きました。あの感覚ってどういうものなのかなって。みんな暑そうにしてましたけど(笑)
自分が演るとしたら何色がふさわしいだろうか・・・今回で言えば徳山さんの役が気になりましたけど。」

彼もライダーから戦隊だしね。

「そうですね。あのニヒルな感じが好きなタイプです(笑)
僕は『ザ・正義』というか正統派というんでしょうか、それはイメージとして咀嚼しきれない部分があるんです。(乾)巧にしてもそうなんですけど、僕のはまり役だったと思っているんですよね。自分の性分的にも。だから機会があれば、その延長線上のものをやらせて頂けると。もちろん真逆のものにチャレンジするとかいうワクもあります。
でも、どこか影のある役が好きですね。」

一つ一つの質問に丁寧に答えてくれる半田クン。もっと懐かしい話もしたかったがここでタイムアップ。
ぜひまたお話聞かせて下さいねー。


炎神レツタカとの関係は?!