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  第三回春華聖さんのチョイス
 
今回は、投稿していただいた中から東映ヒーローネット会員・春華聖さんのお気に入り作品をチョイスしました。

機動刑事ジバン

第32回「パールの涙は金色の海に」(1989/9/3放映)
きっとジバンなんて覚えている人居ないでしょうが、私は全編通して大好きです。
 何話だったかは忘れてしまいましが、バイオロンの廃棄物工場から生まれた「善」の固まりの真珠と田村直人との心のふれあいが、当時中学生だった私にとって新鮮でした。
 ヒロインはちゃんと存在しているにもかかわらず、主人公直人は、汚れを知らない真珠と心を交わし、ひかれ合う。結局真珠はバイオロンの追手でありジバンの好敵手・マッドガルボによって殺されてしまうのですが、その儚げな真珠の想いは今でも忘れられません。


<作品解説>
放映:1989年1月29日〜1990年1月80日、全52回
田村直人:日下翔平
五十嵐まゆみ:間下このみ
片桐洋子:榎田路子
ドクター・ギバ:レオ・メンゲティ
マーシャ:河合亜美
カーシャ:古川明美 
ジバン


村直人
↑ヒロイン・片桐洋子は先輩刑事。
愛用の銃はコルト。
 世界征服をもくろむバイオロンに対抗するため、物理工学、バイオ工学の権威でもあり、警視庁科学研究所所長を兼任する五十嵐健三博士が生み出したロボット刑事、それが警視庁秘密捜査官・警視正、機動刑事ジバンである。ハイテク装備のボディと、第6世代のコンピュータ搭載の意志を持つパトカー・レゾン、同じく意志を持つバイク・バイカン、ステルス戦闘機・スパイラスという強い仲間とともに、対バイオロン法に基づき、バイオノイドに立ち向かう。

第32話「パールの涙は金色の海に」解説

【STAFF】
監督:三ツ村鐵治
脚本:藤井邦夫
真珠:吉川理恵子
【STORY】バイオロンのバイオノイド製造工場にある廃棄物処理場から、バイオノイドが自然発生した。美しい女性の形をしたそのバイオノイドは、怪物を作る時に捨てられた善と美と優しさを持っていた。彼女の戦闘意欲を奪うその能力を疎むバイオロンは、彼女を抹殺しようとする。
女性主人公
バイオノイド・真珠。彼女は戦闘意欲を奪うだけでなく、子供の傷まで治してしまう。

【解説】
『機動刑事ジバン』はその独自の設定により、1982年から放映された『宇宙刑事ギャバン』などのいわゆる”宇宙刑事シリーズ”とは一線を画すところにあります。
 なによりジバンである田村直人は、セントラルシティ署の新米刑事ですがバイオロンによって既に一度命を落としていて、バイオ研究の博士・五十嵐健三氏の手によって”ジバン”として甦った、いわばサイボーグです。だからと言って、妙に機械っぽいわけでもなく、むしろ、秘密を唯一知る民間人・五十嵐まゆみ(名子役・間下このみが熱演している)との兄妹愛のような友情も描かれて、見るものに不思議な親近感を与えています。この少女・まゆみも実は、田村直人が探していた実の妹であったなど、その人間ドラマも充実しています。
 その反面、戦闘シーンでは強力なサポートメカが番組当初から登場し、バイオテクノロジーとメカニックの絶妙な融合を見せつけます。意志を持つメカは未来をイメージさせ、近未来感を盛り上げます。しかもサポートメカはパトカー・レゾンにとどまらず、バイク・バイカン、ステルス戦闘機・スパイラス、そしてジバン基地をコントロールするハリーと多く、さらに、35話以降にはジバン自体もパワーアップされ”パーフェクトジバン”となるわけです。

リゾン
レゾン(KK-01 RESON)
ニトロパワー使用、時速800km
バイカン
バイカン
重戦闘用オートバイ。バルーガ砲搭載。

スパイラス
スパイラス
滞空時間の長いステルス戦闘機。最高速度マッハ0.8
パーフェクトジバン
パーフェクトジバン
バイオロンに破れ一度は死んでしまったジバンだが、35話以降にパーフェクトジバンとなって甦る。

 そんな『機動刑事ジバン』の中でも、春華聖さんがチョイスしたこの第32話は番外編的要素が大きいものです。
 廃棄物処理場がきれいな花で覆い尽くされ、そこから美女(演・朝倉陽子)が現れます。バイオノイド製造過程で出た廃棄物、善・美・優しさから自然発生した彼女もまた、バイオノイドです。ですが、彼女の放つシャボン玉のような攻撃に、誰もがその戦闘意欲を失ってしまいます。この、善・美・優しさの固まりであるバイオノイド、という設定自体珍しいことでしょう。

 彼女の名・真珠は、田村直人がつけたものです。名前のない彼女が海のポスターに興味を持った事に気づき、「いつか海に行けるように、海の底に眠る宝石」という意味で名付けます。このふたりのシーンは、まるで恋愛ドラマを見ているようです。
 春華聖さんが言うように、片桐洋子(演・榎田路子)というちゃんとしたヒロインがいるにも関わらず、田村直人は彼女に惹かれていきます。しかも洋子はこの回には登場すらしていません。
 第2のヒロインのように登場した真珠。見ている側からすれば、新たな仲間になるのではないだろうか、とほのかな期待すら持ってしまいます。

部屋で話す二人
直人に名前を付けてもらいほほえむ真珠。
女性をかばうジバン
真珠をかばう際、名前を呼んで直人がジバンであることが知られてしまう。
 
ジバン名乗り 決めゼリフ「対バイオロン法第9条、機動刑事ジバンはあらゆる生命体の平和を脅かす者を、自らの判断により抹殺することが出来る!!」

 ドクター・ギバも手をこまねいているわけではありません。真珠抹殺のため、バイオノイド・ディストノイドを強化して送り込んできます。 生まれた廃棄物処理工場も破壊され、その命が残りわずかとなった真珠は、直人と見たがっていた海へ。そこでふたりは再度ディストノイドの襲撃に会ってしまいます。強化されたディストノイドは手強く、ジバンも苦戦を強いられます。そんな姿を見た真珠は、最後の力を振り絞りディストノイドを倒しますが、悲しいことにその命を使い果たしてしまいます。
真珠を持つ手 そして、直人の手には一粒の真珠が。
直人に言った真珠の言葉が印象に残ります。
「生まれてきて良かった、直人に会えたから」


次回予告
次回は、激走戦隊カーレンジャーのレッドレーサー・陣内恭介役でお馴染みの岸 祐二さんのチョイスです。お楽しみに!

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(c)TOEI