|最新号|
|vol.01 |vol.02 |vol.03 |vol.04 |vol.05 |vol.06 |vol.07 |vol.08 |vol.09 |vol.10|
|vol.11 |vol.12 |vol.13 |


東映作品はその歴史が示すとおりたくさんあります。その中で一番のお気に入りは?
 と聞かれたら、みなさんはどの作品のどのエピソードを選びますか? 作品の数、エピソードの数だけみなさんそれぞれの熱い想いがあると思います。今回はこの方の熱い想いをうかがいました。
line 第十四回 プレックス チーフデザイナー 野中 剛のチョイス
 どうもご無沙汰しております。2度目の登場の野中です。理由はよく分かりませんが、2度目の登場と相成りました。前回は自分としては出世作にあたる『特警ウインスペクター』をご紹介しましたが、今回は東映ヒーローのもう一方の雄「スーパー戦隊シリーズ」から、僕が初めて担当した『恐竜戦隊ジュウレンジャー』の6人目の戦士改心編を選ばさせて頂きました。

【PROFILE】のなか・つよし=1966年生まれ。1987年に超合金の生みの親・村上克司氏に憧れて(株)バンダイへ入社。東映ヒーローものを中心に男児玩具の開発を手がける。1997年、「超合金魂」を手がけ第一次野望達成。2001年よりバンダイグループの企画デザイン会社PLEXに出向。チーフデザイナーとして、スーパー戦隊、仮面ライダーほかのキャラクタークリエイトに奮闘中。

恐竜戦隊ジュウレンジャー
<作品解説>
放映:1992年2月21日〜1993年2月12日、全50話
ティラノレンジャー:ゲキ/望月祐多
マンモスレンジャー:ゴウシ/高安青寿
トリケラレンジャー:ダン/藤原秀樹
ライガーレンジャー:ボーイ/橋本 巧
プテラレンジャー:メイ/千葉麗子
ドラゴンレンジャー:ブライ/和泉史郎

第21話「守護獣大あばれ」(1992/07/17) 第22話「合体! 剛龍神」(1992/07/24)
『ジュウレンジャー』といえば、戦隊シリーズの中では初めて本格的にファンタジーに取り組んだ作品だと思うんですけど(当時からパソコンゲームのRPGのシナリオなども手がけられていたメインライターの杉村升さんの功績は大きいと思います)。自分の中では戦隊ロボがロボで無くなった(守護獣っていうんです)作品であるということと、初めて6人目の戦士が追加された記念すべき作品であるという点が最も重要なポイントです。
『ジュウレンジャー』を僕が担当することになったとき、やはり一番力が入ったのが「DX 大獣神」でした。恐竜戦隊でありながら、恐竜といえるのはティラノサウルスとトリケラトプスと、プテラノドン(厳密にはこいつも恐竜ではないのですが)だけで、マンモスとサーベルタイガーは哺乳動物という不思議な構成でした(正確には“絶滅戦隊”ってことだったのか?)。個人的にはオーソドックスな平面で構成された戦隊ロボも好きなんですが、せっかく今までにないモチーフの戦隊ロボを作るんだから、今までにないフォルム(いわゆるガンダムっぽい抑揚のある体と肩アーマーとか)と往年のポピーロボットへのオマージュ(『百獣王ゴライオン』のように左右の脚が黄色と青でつま先に動物の顔が付いているとか、『大鉄人17ーワンセブンー』のように、獣戦車ダイノタンカーがゆっくりと起きあがって人型が完成するところとか)を狙って作業を進めた記憶があります。結果的に力強く且つ繊細な面構成が入り交じった絶妙なバランスのロボットが、もとい守護神が仕上がりました。
 当時はデザインを担当していたプレックスのメンバーも新しい若い血が続々と増えていたころで、その辺りも非常にプラスに働いていたように思います。できあがった商品は今回ご紹介しているエピソードでも、ところどころにミニチュアの代わりに出演していたりして、当時とっても嬉しかったりもしました。


次のページ
→
(c)TOEI
TOEI