[6人目の戦士について]
 それまでの戦隊でもゲスト的に力を貸してくれるヒーローサイドのキャラクターはいましたが、本格的に6人目のレギュラーキャラクターとしてマーチャンダイジング前提で登場したのは「ドラゴンレンジャー」が初めてです。これについても、個人的に戦隊を担当したからには何か新しいことをやりたかったのと、それまでの戦隊で登場してくる2号ロボの立場が「いかにもおもちゃ売らんがな的」登場の仕方が多かったので、きちんと2号ロボにヒーローをあてがってあげたかったのです。当時の上司と結託してお偉方を説き伏せ、登場の運びとなりました。当然のことながら、ヒーローの追加には作品的に破綻をきたすのではないか(6人目が強過ぎて元の5人が食われてしまうなど)という心配が懸念されていたので、条件付きの登場(命の長さがろうそくの長さ、シリーズ途中で死ぬことなど)となりました。デザイン的にも黄金のドラゴンアーマーを装備し、一見してほかのレンジャーとは見分けられる様な配慮をしました。結果、当時の子供たちに圧倒的な支持を受けることになったドラゴンレンジャーですが、そのアイデンティティーとして欠くことのできないアイテムが「獣奏剣」です。
↑6人目の戦士・ドラゴンレンジャー・ブライは、ティラノレンジャー・ゲキの実の兄。


↑ブライの命が限られた物であることを告げる、命の精霊・クロト。
←獣奏剣で守護獣・ドラゴンシーザーを操るドラゴンレンジャー。
[獣奏剣とドラゴンシーザー]
 はっきり言って「ドラゴンシンフォニー 獣奏剣」はバカ売れしました。その年のクリスマスでは「大獣神」などの合体ロボよりも先に品切れを起こし、当時売り場に販売応援に行っていたときも謝り通しだったことを覚えています。商品としては変形も合体もしない、音が出るだけの機能でしたが、この音、いや音楽こそが子供たちに熱烈な支持を受けた要因でした(商品に使ったスピーカーが通常のおもちゃよりも高性能だったのもポイント高ったかも)。本編中で繰り返し奏でられるメロディにより、守護獣を操るというわかりやすい設定で、子供たちのハートをがっちりキャッチしたのです。当時のオリジナルサウンドトラックCDには、この獣奏剣のテーマ曲が入っていなくて残念な想いをした方も多かったのではないでしょうか。今だから言えることですが、このメロディはメインのフレーズをバンダイで用意し、劇伴作曲担当の吉田明彦さんにアレンジして頂いた曲だったのです。(随分あとで発売されたCDに収録されましたよね、やれやれf(^_^;。)
 とにかく、当時の僕は猛烈にこのアイテムに入れ込んでいたので、このエピソードのダビング(編集後の音入れ作業)にも立ち会って、ドラゴンレンジャーとドラゴンシーザーを“音楽でつなぐ”過程を見守りました。

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