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東映作品はその歴史が示すとおりたくさんあります。その中で一番のお気に入りは?
 と聞かれたら、みなさんはどの作品のどのエピソードを選びますか? 作品の数、エピソードの数だけみなさんそれぞれの熱い想いがあると思います。今回はこの方の熱い想いをうかがいました。
line 第十三回 東映プロデューサー 若松 豪のチョイス
 僕の今までのキャリアで特撮作品を担当していたのは、たった一年半です。『電磁戦隊メガレンジャー』のちょうど折り返しあたりでAPデビューして、そのまま『星獣戦隊ギンガマン』をやったわけです。この一年半のあいだはなにしろ新人時代で、ほとんどすべてが手探りという状態だったのですが、それだけに当時受けた印象や、作品に対する思い入れは深い。今回は、やはり企画段階から参加した『ギンガマン』のことをお話ししたいと思います。
【profile】
わかまつ・ごう…1972年北海道生まれ。1996年東映入社。『電磁戦隊メガレンジャー』『星獣戦隊ギンガマン』『はみだし刑事情熱系』等を経て、現在は『土曜ワイド劇場』のプロデュース業務および『パワーレンジャー・シリーズ』日本語吹き替え版の監修を担当している。
電磁戦隊メガレンジャー
<作品解説>
放映:1998年2月22日〜1999年2月4日
   全50話
ギンガレッド:リョウマ/前原一輝
ギンガグリーン:ハヤテ/末吉宏司
ギンガブルー:ゴウキ/照英
ギンガイエロー:ヒカル/高橋伸顕
ギンガピンク:サヤ/宮澤寿梨
青山勇太/早川翔吾
青山晴彦/高杢禎彦

第15章「恐怖のしゃっくり」(1998/5/31)

↑ギンガマンは変身前のコスチュームにも大いに特徴があり、キャラクターも個性的だった。(第十六章より)

↑この第15章では、リョウマとヒカルがストーリーの中心となる。
 とは言っても、『ギンガマン』の中の一話を、と言われてもこれが難しい。なぜなら、『ギンガマン』は僕の中では、ある「おおまかな一つの事象」になってしまっているからです。
 すでに色々な場で言ったり書いたりしているのですが、『ギンガマン』の作業は本当に密度の濃いものだった。そして長かった。終わることのない大河ドラマをやっている、という印象でした。本当に寝る時間以外は高寺Pとともに、生活のほぼすべてが『ギンガマン』のためにあった、と言ってもいい。ひたすら打ち合わせ、実務の日々で、末期にはもう「ギンガマンのことを考えているから僕は存在するのだ」という哲学者的心境ですらあった。今考えると非常に痛々しい。新人だったからなんでしょうね。すべてを受け容れなくてはならない、どんなしんどい状況に陥ってもそれは勉強だから仕方がない、と思っていましたから。今だったらどうしていたのでしょう。
 まあ、そうは言ってもまだ三、四年前の話。思い出としてはまだ少し生暖かくて、触れるとひりひりするような感触がいまだある。だから、「この一本」というチョイスを求められると、ちょっと戸惑いをおぼえてしまうのです。


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