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line 十二回 特撮監督 佛田 洋のチョイス
【profile】
ぶつだ・ひろし…1961年生まれ。東映戦隊シリーズの特撮監督であることは言うまでもない。現在は『忍風戦隊ハリケンジャー』『仮面ライダー龍騎』の特撮監督を務めているが、そのほか2001年には映画『千年の恋 光源氏物語』で特撮監督を、その前の年2000年では映画『長崎ぶらぶら節』では特技監督を務めた。また、SFXスーパーバイザーを努める作品『BEAT』(1998)などもある。
[はじめに…]
 今回1話だけを選ぶということでいろいろ悩みましたが、作品を『超力戦隊オーレンジャー』に決めてからも第15話と第16話のどちらにしようか悩みました。どちらも監督させてもらっていますし、実に微妙なところでした。

<作品解説>
放映:1995年3月3日〜1996年2月23日、全48話
オーレッド・星野吾郎/宍戸 勝
オーグリーン・四日市昌平/正岡邦夫
オーブルー・三田裕司/合田雅吏
オーイエロー・二条樹里/麻生あゆみ
オーピンク・丸尾 桃/珠緒
三浦参謀長/宮内 洋
皇帝バッカスフンドの声/大平 透
アチャの声/肝付兼太
ナレーション/田中信夫
第15話「友よ 熱く眠れ!!」(1995/6/9)
[ドラマの監督は良い刺激になるんです]

 いつもは特撮監督をやっていますから、ドラマのほうはなかなか接点がなくて、ドラマの監督をやらせてもらえると刺激になりますね。役者さんを演出するというのはドキドキすることもありますし、わからないこともあります。でも、スタッフがもうファミリーみたいなものですから、ずいぶん助けてもらいました。もちろんアクション監督もいるわけですから、みんなの力を借りているわけですよね。だから僕も撮影中はポイントしか言わないですね。それに、演技を付けると言っても10話くらいになれば、役者のみんなも大体こなれてきていますから、そんなに細かく指示をしなくても大丈夫なんですよ。

[自分の得意とする特撮シーンを、あえてカットしました]

 僕はこの前の年に『忍者戦隊カクレンジャー』で2本だけですが、初めて監督をさせてもらったんですね。そしてその次の年の『オーレンジャー』でも「また2本やってみませんか?」と言っていただいて。『カクレンジャー』のときの2本はどちらかというとギャク編でしたが、『オーレンジャー』の15話というのはかなりシリアスな脚本でした。と、いうのも脚本を書かれたのは井上(敏樹)さんで、はぐれ一匹オオカミみたいな怪人が登場し、友情があってという、井上節ともいえるくらい井上さんが得意とするストーリーだったんです。実は、僕はそういうシリアスなストーリーは苦手なんですね。基本的には特撮監督ですから、やはり巨大メカがたくさん出る話や、特撮をたくさん使う派手な話が得意なんですよ。それに、ちょっとギャグのような軽い話が好きなんです。それがいきなりシリアスなストーリー、不得意な話がきてしまったわけですから「うわー、これ僕には無理だよ。困ったな」というのが正直ありましたね。

 井上さんと脚本を詰めて台本の印刷も終わって、その脚本にはこの話の主人公・バラリベンジャーが悲しい最期を遂げたあとに、また巨大化してロボ戦がちゃんとあったんです。それは井上さんが戦隊のフォーマットを守ってくれていたからなんですが、撮影用のコンテを割り始めてみると、やはり「ここで巨大化するのはちょっと…」と。巨大化する前で終わっても十分成り立つ話でしたから、そうする必要はないな、とそのとき思ったんです。


↑ユウジは偶然、一匹の子犬を拾った。

↑その子犬を助けたバラリベンジャーに、ユウジは驚いた。

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