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↑決して人間を傷つけないバラリベンジャーを、オーブルーは心打たれ助けるのだった。


↑共感したオーブルーは、バラリベンジャーに自らの“超力パワー”を分け与える。
 いつもだったら、戦隊のフォーマットとしては必ず巨大化するパターンですから、僕は「やっぱり巨大化しなくっちゃ!」と言っていたんです。僕は基本的にパターンが大好きですから(笑)。ところが、やはりどう考えてもこの話では巨大化はいらないように思えたんですね。ただ、巨大ロボ戦を削るということは、僕がいつも一番得意としているところを削ると言うことですから、他のシーンを余程おもしろくしないと、「何をやっているんだ、君は」と言われてしまいます(笑)。それでも必要ないと思って当時のプロデューサーの方に電話で相談したんですよ。「色々考えたんだけど、これは巨大化をやると逆にしらけます」と。プロデューサーも最初はやはり「子供たちはそこが見たいんだから」などいろいろとおしゃっていたと思うんですよ。でもなんとか説得して、OKしてくれたんです。実は井上さんもやめたほうがいいと思っていたみたいなんですよね。ただ脚本家としてプロだから、そうは思っても脚本にはちゃんと巨大ロボ戦を書いていたわけです。特撮監督の僕がその巨大ロボ戦をカットしたので、井上さんにはかなり意外だったみたいですね。そして、僕は巨大ロボ戦をカットした改訂稿を出したんですよ。
 その改訂稿を見て、カメラマンのいのくまさんが喜んでたというのが印象的でした。いのくまさんも脚本読んだときにいらないと思ったらしいんですが、いちカメラマンの立場からはそんなことは言えませんよね。ただ、たぶんほとんどの人がそう思ったと思いますよ。しかし、僕がそこをカットするとは思えないですよね、普通(笑)。
↑アチャの手によりコントローラーを取り付けられたバラリベンジャーは、自分を制御できなくなってしまう。


↑バラリベンジャーの誇りを守るため、自らとどめを刺すオーブルー。
 他にも変えました、ジャイアントローラーのシーンです。あれは本当は「オーレッドしか乗ってはいけない」設定だったんですよ。だからもちろん井上さんの脚本もオーレッドが乗る話になっていたんです。それも変えてしまったから、オーレッドがいつものように乗り込もうとするとオーブルーが「ちょっと待ってください」と止めて代わりに乗り込む。…これはちょっと大変でした。スポンサーサイドからも商品設定のこともあって「困ります」みたいなことを言われたんですが、「そっちのほうがおもしろくなるから」と説得しましたね。でも、ちゃんと“オーブルーにはちょっと耐えられない”的な部分を見せるために、はじき飛ばされる演出にしたんです。

[バラリベンジャーは熱演で、なかなか死ななかったんです]

 バラリベンジャーには福沢(博文)くんが入ってたんですよ、今やハリケンレッドの。その福沢くんの芝居が、また長くて(笑)。怪人役の人も現場でセリフを言うので、ちゃんと脚本を覚えてくるんですね。それで、「僕の誇りを〜」と言うシーンで、福沢くんは溜めに溜めちゃって芝居が長くなってしまったんですよ。役者さんとしてはこの怪人は役得だと思うわけで、JACの人も顔が見えないとはいえ、ただのお茶らけた怪人で出てきてバーン!とやられてしまうより、こういうほうが喜ぶんですよ。僕としてはお茶らけ怪人が好きなんですけど(笑)。ですから、福沢くんも脚本を読み込んできてくれたので、力が入って芝居が長くなった(笑)。なかなか死なないんですよ(笑)。放映されたのはあれでも短いバージョンなんですよ。
 バラリベンジャーがオーブルーにやられてしまうところ、そこでは『オーレンジャー』の主題歌候補だった曲がかかったんですが、スタッフはみんな、あの曲が好きなんですよ。福沢くんももちろん好きで、「自分がブルーにやられるときはあの曲でやられたい」とリクエストされて、僕も好きでしたからすぐにOKしました。
 あのシーンは怪人が福沢くんでオーブルーが竹内(康博)くん、あのふたりだったんですよ。今はハリケンレッドとハリケンイエローになっているんですから、ふたりとも長いですよね。今でもあのふたりと飲んだときは、大体あの話は出ますね。みんな印象深いんでしょう。

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