さて、元気なお転婆娘ベラ子ちゃんが、女優を目指した理由とは一体??
「たぶん、小さい頃って、みんなこういう職業に憧れを持つと思うんですよ。アイドルになりたいとか。その時はそう思っていても大きくなるに連れて、やっぱりケーキ屋さんになりたいとか、先生になりたいとか、現実的なものになってくると思うんですけど、私はたまたまその想いのまま来ちゃった。だから特にこれ!というものはないんです。作品やドラマ、映画や舞台とかを観てると、ひとりの人間が別の人間になって、他の人に何かを伝えるってすごい素晴らしいことだと思うんですよ。なかなか他の職業だと出来ないし、それに華がある職業だと思うし…自分がやったことがあとに残るじゃないですか。自分の目で確認することも出来るし、自分の目で見て反省して、次はこうしようと思う。その思ったものを次に活かして、証拠として残るじゃないですか。すごい素敵だと思って「これしかない!」って。一度決めたら突っ走っちゃうんですよ」
子供の頃の漠然とした想いを大切に育ててきた彼女。はっきりと自覚したのは高校生になってからだった。
「中学くらいまでは「なれたらいいな〜」くらいで。高校に入ったら「私にはこれしかない」と思うようになって。始めは両親も反対してたんですけど、一度言ったら聞かない性格なんで「お前がやりたいのなら、満足するまでやって見ろ」って父親がいってくれたんですね。
でも始めはすごい大変で、何も分からなかったですから。演技を習いに行ったんですけど、小学校のころは演劇部とかに入っていたんですけど、ちゃんとした演技をしたのは初めてですっごい難しくて…。テレビや映画を観ていると、みんな普通に演っているように見えるけど…「華やかに見えている舞台の裏側ってこんなに大変なんだ」ってことも分かって。そこで、いろんな人、いろんな講師の方々とも会って、話をして、中途半端な気持ちじゃ出来ないってすごい分かったんですよ。演っていくと演っていった分「もっと演りたい」「もっと演技がしたい」「もっと上手くなりたい」「もっともっと多くの人に見てもらいたい」って気持ちになって…「もう!」走ったら最後までね、挫折しないで最後までやりたいなと思ったんです」
線の細い外見とは違い、しっかりとした骨太な志を胸に秘めていた。そして、何よりも人と接することが好きだと言う。
「例えば、ちょ〜!いっぱい人がいるこの世の中で、私とある人が会っていること自体、本当に奇跡に近いと思うんですよ。その中で今日この時しか会わない人もいるし、この時から気が合ってずっーとって事になる人も。本当にいろいろだと思うんですよ。ひとつひとつの出会いで「その人の記憶の一部に残っていたいな」って思うんです。ここで「初めまして」って会って、次の日から「あの人話はしたことあるけど、別に〜」っていうことにならないように、「あ、あの子ってちょっと面白かったよな」とか「なんか普通と違かったよな」って、その人の記憶の一部にでも自分の存在を残せたら良いなって、思うところがあるんです。せっかく一緒に同じ時を過ごしているのなら、お互い気持ちよく楽しい時間を過ごせたほうがいいじゃないですか」
なんて人間が出来ているのか! 感心してしまう。まだ18歳だというに!
「本当に私、初めて会った人でも楽しませてあげたいと思いますから。私と一緒にいることで「楽しい」と思ってくれたらいいと思うし。それで誰かに何かを与えたり、何かを考えてもらう事ができたら素敵だなって。なんか生意気なことを言っちゃっているんですけど(*^_^*)」
と、少し照れながらも、しっかりと自分の考えを伝えてくれる奈央ちゃんに、目から鱗が落ちっぱなしである。
「でも一番には、自分自身がやっていて楽しいというのがあるんです。どんなに疲れていてもすっごい楽しいんですよ、この『ハリケンジャー』の現場は。毎日がすごい充実していて。撮影が始まって初期のころはホント、リズムに慣れなくて大変だったんですけど、毎日毎日自分が果たさなくてはならない役目があるって、すごい幸せなことだと思うし、それを見ていてくれて応援してくれてるファンのみなさんや事務所のみなさん、家族のみんなが応援してくれているんで、すごい幸せだなって思うんですね。だからもっともっと頑張って、もっともっと実力を付けて、多くの人に見てもらえたらいいな、と思っているんです。まだまだ「あ〜!」って感じなんですけどね(*^_^*)」
まさに役者が天職のように、とても楽しんで、というより幸せを感じながら打ち込んでいる。彼女がとてもうらやましく思えた。
そこまで周りが見えていて、自分のことも見えているのには、昨年1年間レギュラーを務めたある番組の存在が大きく影響しているらしい。自分の原点だとも言い切るその番組は『キッズニュース』。テレビ朝日系の早朝とBS朝日で放映された子供向け情報番組だ。
「本格的に仕事を始めたのがその『キッズニュース』だったんです。それも1年間のレギュラーで。週2日の収録で1日がスタジオ収録、もう1日がロケに出て何かにチャレンジする、っていう。それこそ情報番組なんで、役を作るとかではなくて、自分自身で何かを作る、学ぶ、体験する、人と話をする、みたいな感じだったんで、始めは本当に何をやっていいのか分からないくて。カメラを向けられても怖い顔になっちゃうし…笑っているつもりなんですけど、すごい緊張してて自分で見ててももう…(x_x)。でも、それのお陰でだんだん人前で喋ることにも慣れてきて、カメラを向けられても普通に喋れるようになって。それで、上手く人と接することが出来るようになったっていうのもあります。その番組でたくさんの人と出会ったんですよ。小学生とゲートボール対決したり、傘職人のところへ行って、傘を作っているところを見たりとか、本当にいろんな…自分でパン作りに挑戦もしたし。メインキャスターだったんで「今日は○○に行ってきます!」「今日は太鼓を叩いて来ます!」って。尺八を吹かせていただいたりとかも。普段出来ないこととかもいっぱい出来ましたね。学校の行事で博物館や展覧会に行くのと、番組で行くのとでは全然違うんですね。その人と直接話を聞いて、それを私が伝えなくちゃいけないんです。説明を聞いたり「こんなものがあるんですよ」って見せて頂くとすごい新しい発見があったり。絶対普段では行けないところにも行けたし。『キッズニュース』があったからこそ、『ハリケンジャー』があるとも思うし。『キッズニュース』の番組をやり始めてからは、オーディションに行っても上手く自分をアピール出来るようになったり…。本当に分からないこともいっぱいあったんですけど、そこでいろんなことを教えていただいたので、本当にそこは私の原点だと思っています。ほんの15分間の番組でそんなに知名度のある番組ではないんですけど、そこでファンになってくれた方もいますし、ずっと1年間応援してくれた人もいるので、やっぱり『キッズニュース』を1年間レギュラーで出演出来たことで、仕事に対する意識も前よりも高くなったと思うんですね」
そこで、たくさんの経験を積んだ彼女は、その1年間で格段に成長したのだろう。しかもマメ知識もたくさん教えてもらって…。
「普通なら知らないようなこと、職人さんに関することとか知ってたり。博物館も行ったし、手品もやったし、すごいいろいろ挑戦しましたよ。あ! そうだ! ビオトープってご存じですか? 屋上とかのコンクリートの上に畑を作るんですよ。土を敷いて肥料を蒔いて木を植えたりするんです。それまでは全然気が付かなかったんですけど、ビオトープっていろんなところにあるんですよ。この前も病院のロケで、埼玉のほうへ行ったんですけど、その目の前にあった学校の屋上にビオトープがあったんですよ。「これ、ビオトープだよ!」って言っても誰も分かってくれなくて。「コンクリートの上に木が植わっているんだよ! すごいことなんだよ!」って。でもみんなはただ木があるなくらいで、私はすごい感動しているんですけど。ビルの屋上なのに川もいろんな季節の花もあるんですよ!………知ってます? テントウ虫って脱皮するんですよ!」
と、途端にいろんなマメ知識が溢れてきて、めちゃめちゃ興奮し始めてしまった。学校とは違った生きた勉強が出来たようだ。これは彼女にとって、かなり大きな財産になったことだろう。
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