「役は自分に近いほうが楽ですけどね。だって大変じゃないですか。撮影現場で、翔ちゃん(津上翔一こと賀集利樹さんのことらしい)とか、まこっちゃん(氷川
誠役・要 潤さんの愛称)とか、涼(葦原 涼役の友井雄亮さん)とバカ話ししてると、いざ撮影となったらモードを切り替えないといけないから(笑)。このまま出て行けないでしょ?」
と明るく話し、豪快に大笑いする菊池さんと 「俺にはわからない」 と、めちゃくちゃ渋くセリフを言う木野薫は全くの別人としか言いようがない。
「この間、面白かった。「おい、ちょっと待て。俺、木野っちにモード入れるからそれ以上話すな」って言ったりとかして(笑)。こんな弾んだリズムじゃ、木野薫のセリフは言えないじゃないですか。ねぇ?」 なるほど、スイッチの切り替えで、菊池隆則ヒ木野薫を使い分けているのだ。さすがプロ! それにしても、そんなに大笑いしてしまうライダー4人の会話とは一体どんなものだろう? 「楽しかったですね。3人ともいい奴らでしたからね。特に雄亮(友井雄亮さん)とは共演シーンも多かったし、雄亮もすごく男っぽいヤツなんで、すごい楽しかったですよ」 年長者としては、若き後輩達に当然演技におけるアドバイスをしたのでは? 「浩二(真島浩二役・小谷嘉一さん)もよく、別のサイトで(テレ朝のメルマガですね)いつも「菊池さんに演技指導してもらっています」って書いているけど、演技指導なんてしてる暇ないですよ。立て込んじゃってて、ねぇ。次から次へとやって行かなくちゃ行けないから、「お前、もうちょっとこっちに立たないと被っちゃうよ」位ですね」 やはり、1年間の放映ともなるとかなりスケジュールは過密。撮影の大変さがうかがえる。 ここでまた、菊池さんと仮面ライダーを結ぶ新事実が、マネージャーさんの証言で明らかになった。 「雄亮は『アギト』に入る前に、菊池さんに演技のレッスンをしてもらったんですよ」 すると、菊池さんは 「もっと言うとね、僕が演出家として関わっているグループがあるんですよ。奈良橋陽子さんがやっている演劇学校・UPSアカデミー演劇教育システム「T3」というのが。そこの第1期卒業生がオダギリジョーなんです。で、今回は雄亮でしょ? 三度目の正直で自分が仮面ライダーになっちゃった。ふふふ、三度目の正直」 とにやにや笑う菊池さん。やはり「ライダー役」は嬉しいらしい。 「縁があったんでしょうね、仮面ライダーにね。でも、まあ、大騒ぎですよ。朝ドラの時より大騒ぎですよ。蜂の巣つついたみたいになっちゃってて」 え? 何がそんなにスゴイんだろう? 朝ドラってNHKの朝の連続テレビ小説『オードリー』のこと? それよりも『アギト』のほうがスゴイということ? 「全然、交流もない親戚から電話かかって来ちゃって。「ふざけんな、コノヤロー」みたいな(笑)。親父の仲間のプロレスラーの子供たちも『アギト』を見てて、それで写真にサインが欲しいって言うんですよ。いや〜ぁもう大変。うちのコンピューターのプリンターはフル稼動ですよ。なんで、家に帰ってきてまでこんなことしてるのか、って思いますよ、本当に(笑)」 と高らかに笑う。“コノヤロー”と凄んだかと思うと、“まいったな”的なにこやか笑顔になる。その“濃い”顔の表情がくるくる変わる。怖いような、怖くないような、でも、一貫して言えるのは“面白い人”。こうしてお逢いするまでは、絶対結びつかなかったイメージだ。 「うちの親戚なんてみんな俺が医者になると思ってたんで、俺が役者になるって言ったときは、「やっぱり蛙の子は蛙ね」みたいな言いようで。親父も芸能界と言ったら芸能界じゃないですか」 そう、菊池さんのお父さんは全日本プロレスの最古参と言われる程、昔から多くのプロレスファンに知られているレフリーなんだそうだ。そして菊池さんはもともと、精神科医になるためにニューヨークに留学したはずなのに、なぜか、役者になって帰国した。そんないきさつがあったら親戚でなくても、嫌味のひとつも言いたくなるかも。この辺りは次回、詳しくお届けするとして…。 「そう言われてたのに、俺がちょっと岸田今日子さんと舞台『欲望という名の電車』をやったときには、「まあ、本当にねぇ」って手のひら返したみたいになっちゃって。今、それと同じことが起こってますよ(笑)」 と、笑いながら歯に衣着せぬ毒舌が炸裂した。リズミカルにまくし立てるので、言っていることはキツイかもしれないが、面白い。それにズバッと言ってしまうところがまた、気持ちいい。男っぽいと表現すべきか?
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