他の映像作品がそうであるように、東映作品もまた驚くほどたくさんの人達の手によって作り上げられています。その作り手達を知れば、自ずとその作品も見えてくるのではないでしょうか? そう考えると話を聞いてみたい人はたくさんいると思います。そこで、不肖未熟の身ではありますが、私が会員のみなさんに成り代わり、いろいろな方にお話を伺っていきます。今回はこの方にターゲットを合わせました。みなさんの聞きたいことが、少しでも聞き出せていると良いのですが・・・・。

第10回 斉藤レイ・岳美
(『百獣戦隊ガオレンジャー』ツエツエ役・テトム役)-後編-
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写真「実は私、匂いフェチなんですよ、はは(笑)」
いきなり、岳美さんが言いだした。
 あっけらかんとして何事にも動じない、マイペースな独特のキャラを持つ岳美さん。テトム役は絶対‘素’で演ってると思う。
「もう、またそれ」
甘い声で斉藤レイさんがたしなめる。が、岳美さんは一向に気にしない。ツエツエからは想像の出来ない甘い優しい雰囲気を醸し出すレイさんも、岳美さんのキャラクターにはもう慣れたもので‘仕方ないわね’といった表情を一瞬浮かべるだけで、あとは楽しそうに話す岳美さんを穏やかな笑顔で見つめていた。


「さっきもアフレコ中にブラック(酒井一圭さん)とレッド(金子 昇さん)に背中をもんでくれって、言われてやってたんですね。父が指圧師なんで、私も少し出来るんですよ。そしたらブラックが「プロレス技!」って言っていきなりこんな事、ヘッドロックするんですよ。今日、暑いからみんな汗ばんでて、その匂いかいじゃって。きゃはは(笑)」
そ、そんなに楽しそうに話していいのかな? 
「その匂いに「う〜〜ん」となってたら、ホワイトの実生ちゃん(竹内実生さん)とかも「う〜〜ん、分かる気がする」って(笑)」
「なによ、なによ?」
レイさんが不思議に思って聞く。本当、なになに? 一体何が分かるって? 何の事やらさっぱり分からない。レイさんと一緒に目をぱちくりさせてしまう。不思議そうに見つめる私たちに、岳美さんが説明してくれた。
「人の匂いが好きなんですよ。家の匂いとか。皮脂とか脂とかの混ざり合った匂いが好きなんです。落ち着くんです、すごく。でも、饐えた匂いはダメですよ」
「やだぁ〜」
レイさんの素直な気持ち。そんなことは構わず岳美さんが続ける。
「いろんな匂いすごく好きなんです。香水もすごく好きですけど、人間の匂いってやっぱり落ち着きますね。あと、子犬の匂い!」
「子犬じゃなきゃだめなの?」
レイさんが尋ねた。子犬って匂いが違うの? ってそもそも‘犬の匂い’って何だ? 動物臭いのとは違うってこと?
「子犬の匂いがいいんです! でっかい犬は生臭かったりするんですけど、ちっちゃい犬っていうのは、全然匂いが違うんです。今度、嗅いでみてください、お腹のところとか」
 フルーツタワーソフトを食べるのも忘れて、すっごい勢いで話す岳美さん。う〜ん、人間で言うところのいわゆる赤ちゃんの‘ミルク臭い’ってヤツかな? 
「もちろん、犬好きじゃないとダメだと思いますけど。犬、大好きなんです。実家で飼ってたんですけど、もう死んじゃって」
やはりね、好きじゃないと違いは分からないらしい。

 岳美さんは犬だけでなく、いろいろな動物が好きらしい。自宅では金魚とうさぎを飼っているそうだ。都会のマンション住まいの女の子には、うさぎは飼いやすいのだろうか? 確か『星獣戦隊ギンガマン』の宮澤寿梨ちゃん(ギンガピンク・サヤ)も確かうさぎを飼っていたはず。もっとも『ギンガマン』収録中に死んでしまって、大泣きした彼女は、次の日の撮影で目が腫れて大変だったと聞いた。
「うちのうさぎはゲージがちょっと狭いので、時々出してあげるんですけど、私の上に乗っかってきてひっかいたりとか良くするんですけど、一緒に遊んでますよ。ホワイトの実生ちゃんもうさぎを飼ってたらしくて、いろいろ教えてもらって。「水をよく飲むうさぎは大きくなるから、ゲージ大きいのに変えたほうがいいですよ」って」
と実生ちゃんの物まねで言う岳美さんは、茶目っ気たっぷりだ。この調子なら、撮影現場もかなり楽しいことだろう。
「そうそう、そんな感じ(笑)」
物まねにレイさんも嬉しそう。レイさんは動物は飼っていないのだろうか? 美女と野獣じゃないけど、ものすごくゴツイ動物とか、案外ハ虫類とか飼ってたりして…
「私は全く飼ってないんですよ。犬、大好きで実家では飼っていたんですけど。夢はレトリバーを飼うことなんだけれども、それだけにちゃんと飼える環境を整えないとね。それには仕事を頑張らないと(笑)。あははは」
となぜか、ツエツエ笑いでごまかすレイさん。仕事に燃えてる女性は美しいです。そんなに照れないで欲しいなぁ。
「動物と一緒に暮らすのは一生の夢。半端には飼えないからね」
おっしゃるとおりです。レイさんの責任感の強い一面が見えた言葉だった。自分の寂しさを紛らわす為だけに、人間の一方的な身勝手で、動物を飼っちゃだめっスよね。

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構成/すねやみえこ
(c)2001 TV ASAHI・TOEI