(タイムレンジャープロデューサー) |
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| 他の映像作品がそうであるように、東映作品もまた驚くほどたくさんの人達の手によって作り上げられています。その作り手達を知れば、自ずとその作品も見えてくるのではないでしょうか? そう考えると話を聞いてみたい人はたくさんいると思います。そこで、不肖未熟の身ではありますが、私が会員のみなさんに成り代わり、いろいろな方にお話を伺っていきます。今回はこの方にターゲットを合わせました。みなさんの聞きたいことが、少しでも聞き出せていると良いのですが・・・・。 ![]() 「あの、『タイムレンジャー』なんですけど」 「うん、うん」 肉をほおばりながら答える。結構豪快に食べる。こんなに勢いよく食べる人には最近出会ってなかった。しかもなんとも、おいしそうに食べる。 「きっかけですか? う〜ん、企画書に書いた通りです(笑)。いや、本当のところは結構難しいものに挑戦するよな、とは思いましたね。未来はちょっとね、そんな簡単に扱っちゃいかんかな、と言う気もしてたので。基本的には嫌いじゃないんですよ。ただ、一年の連続シリーズで破綻(はたん)のないように作っていくっていうのは、すごい難儀ではないかと思いました。 だから、未来戦隊と言いつつ、ロボット以外は行き来しないじゃないですか。”今日を生きる”話にした。もちろんうまくいけば、時代を行ったり来たりというその面白さ、非常に面白いと思うんですけど。そういうエピソードを作り続けて行って、しかも1年間世界観にひずみがなく、整合性がとれるっていうのは、かなりしんどい話じゃないかなと思った。過去に行く話とか本当はやりたいところなんですけど、過去に行けば今が変わる訳じゃないですか。そうでなければ、毎回ムリヤリ整合性を保つような理屈をつけて。でも、それは言ってみれば、つまらない予定調和なんですよね。結局、どうなるかわからない今の話ではなくて、結果の分かっている過去の話になっちゃう訳です」 味の良く染みた肉が、また彼の口の中に運ばれた。 「やり方として、未来世界はまったくのおとぎの国です、そこから、魔法の国のお姫様がやってきて、現代で1年間暮らして帰っていきました、ってのもある。形としては一見それに近いんですけど、そこまで割り切れないわけですよ。魔法の世界というのは、今の僕らの人間世界と因果関係を持っていない形で作れるんだけれど、未来というのはどう考えても因果関係が発生する。だからそこの関係を、未来を描きこっちを描きをすればするほど、不自由になっていくんです。だから、逆に現代における青年達の自由を獲得するために、未来との交流を断った訳ですね」 そうだ、もちろんキャラクターについても聞きたいぞ。一体どうしてあんなにシビアな設定なんだろう? どんな意図がそこにはあるのかな? 「特に導入部分は(シビアな話が)多いですね。最近やっと普通に闘ってきてる。やっぱりそれは、世界観をわかってもらうためには時間をかけるべきだろう、ということだったんだと思います」 「その設定は初めからきっちりできていたんですか?」と私。 「はい。その辺は脚本家の小林(靖子)さんのお力が大きいかと思うんですよ。スーパーな未来人ではなく、普通に生きている青年達の話にしようと決めた時点で、まぁ、言ってみれば、単に未来から来た人っていうだけじゃない、それぞれのキャラクターが立っての物語、それを強烈に打ち出すための設定だったんですね」 ならば、当然キャスティングも設定重視で行われたのだろうか? 「そうですね。5人の性格分けは、レッドとピンクはだいたい決まってたし、あとの3人もそれぞれ抱えた背景みたいなものを3つ想定していた訳ですけれども。ただそれが今の彼達に決まって、役者さんに合わせて、名前を入れ替えたりブルーの予定だったところにグリーンを持ってきたりという入れ替えはありましたけど。基本的にはだいたい最初に考えていた通りです」 かわいい女の子を選ぶのであろうユウリ役も、その設定からすると、きりっとした顔で選んだということなんだろうか? 「それは意識としてありました。笑顔に愛嬌があることよりも、それもないと困る事なんだけれどそれは彼女は持っていると思うので、なんて言うかその、凛々しさみたいなこと、そういうようなことを重視してオーディションも進んでいったと思います」 真面目に答えながらも、着々と彼の胃袋は満たされていく。 「ユウリ役の勝村さんは、ユウリは全然自分と違うと言っていましたが、本人も気づかない一面を引き出したわけですね」 「そうですね。彼女も(凛々しさが)あったんだと思いますよ。ないものは出ないから」 今回はピンクの仕切りが多い。名乗りも多いし「逮捕する!」って決めセリフも気がつくとピンクが言っている気がする。やはりピンクがリーダーなのかな? 「リーダーとは言ってないと思うんですよ、言葉として。それは見る人の捉え方だと思うので。ただ、それは彼女のキャラとしては、当時唯一のプロ(の捜査官)だった訳で。いわゆるHOW TO 面でのリーダーが彼女であって、ただスピリットの面でのリーダーはレッドというような方向を、流れとして考えてはいます。それは1年通して見ていただいて。もともと竜也は、何の事もわからない20世紀のお兄ちゃんですから、それは時間がかかることだと思うんです 。 ピンクに関してはあれはあれで、ひとつ格好良いピンクのあり方だと僕は思っているんです。リーダーって言われちゃうと、ちょっとそれは。リーダーを決めなきゃいけないと言うこともないと思うし。たまたま30世紀の捜査官が彼女だった。まあ、ちょっと新しいピンクっていうのは頭にあったんで、その時にそういった役割を振るって言うのが、ひとつの新しいピンク像を生み出すかと」 と、ここで一息ついたのか、箸を置き、たばこを取り出した。 「リラが良く笑うのは、ユウリと対照的にするためなんですか?」 「そうですねぇ。キャスティングやってるときに、格好良い女幹部のようなピンク、愛嬌のあるピンクのような女幹部、そう考えたらどうでしょうかみたいな話はしたかも。指針となるってほどではないんですけど」 ひとこと、ひとことを気を遣いながら大事に話す人だ。ここで彼の女性の好みが気になった。 「ユウリとリラは、タイプとしてどちらが好みなんですか?」 「いや〜、どうなんでしょうねぇ。それぞれに魅力があると思います(ニコニコ) 」 おや、ちょっとしどろもどろになったぞ。なんで赤くなるんだ? 「理想の女性像をこのキャラに投影したとか?」 「いや〜、理想じゃないです、リラなんか悪い女です。でも僕は嫌な娘は選んでないんで」 じゃぁ、好きってこと? それとも女の人全般に弱いのかな? そういえば、前作の『救急戦隊ゴーゴーファイブ』でも、マツリちゃんはかわいかったし、その上人気声優の宮村優子さんまで出演し変身もしてたぞ。 そうだ、結構いろいろな事をトライしていたんだな、でもやり残した事とかはないのだろうか? それをこの『タイムレンジャー』で試したりするのだろうか? 「別物ですからね。できたものがすべてなんですよ、とにかく。それに足りないものがあったらそれは、そこでの責任だし。それを次の年に持ち越すなんて、言い訳です。ないはずなんです本当は」 でも、視聴者を含めた周りからのリクエストの声とかは、番組に反映して欲しいけどなぁ。 「そういうことはあるかもしれませんね。やり残した事というのではなくて、方向性としてやれなかったことを、今後はやれる枠組みを作ろうみたいなことは、新番組をやるときには一般論としてはあると思います。『タイムレンジャー』ではどうだったかな。 僕は、すごい読み切り型だと思うんですよ、番組に対する姿勢が。少なくともTVの番組って言うのは、やはり連続ものじゃないほうがいいんじゃないかと。1年だとしても、1話読み切りでその満足度の勝負だと思ってるんで、例えば、その世界観をあんまり知らない人が見ても楽しめるって言うことこそが大事なんだと。もしかしてアナクロな考え方で、ご存じ時代劇の考え方だと思うんですけど、でも基本的にはそれが正解なんじゃないかと。ただし縦の流れっていうのも必要な訳で、その辺は逆に小林さん(脚本家)にゆだねている訳です。 ともすると、僕はその30分が面白ければ主人公のキャラが少々ブレるのもしょうがないかな、っていう風な方向に考えがちな人だったりするかもしれない、でも、それはなるべくやらないほうがいいなとも思っています。 僕自身のTVの見方としてそうだからというのも、かなり大きくあるんだと思うんですが、1週間経てば忘れますって! 見逃すと話が分からなくなるとかの作りは、実はいけないと思っているんですよ、僕は」 実際の撮影現場はどんな感じなのだろう? この間の放映の予告編はちょっと変わっていた。本編の抜粋ではなく、女カメラマンが、アヤセだと思いこんでいるタイムイエローと腕を組んで喜んでいる。が、後ろからアヤセが顔を出し、驚いていた。 「ありましたね。こっちでこういう風に作ってくれ、っていうのはあまり言わないから、その辺は若いクリエーター達のセンスに任せてます」 格好良い事を言うと、すぐに笑い出す。かなりの照れ屋なのか。 「基本的に僕はものを作る人じゃない、それは彼らの作品なわけです。その作品に僕が口を出す筋合いはあんまりないわけです。それは(作品という)商品を管理すると言う意味でプロデュースはするわけですが。作家ではないのです、プロデューサーは」 ほらまた。良い事言ってるのに、そのやや尻上がりの目をさらに持ち上げて顔いっぱいで笑ってる。やはり照れ隠しなのだ。 「最近オープニングが変わりましたね」 歌詞の字幕がつき、役者の名前の表示の仕方が変わった。 「え〜、気まぐれです。って書いといて。実は、歌詞が聞き取れないとも言われたけど、(子供は)言葉は聞き取れると思っているんですよ。そういう意見を言ってくるのは大人しかいないわけです」 う〜ん、プライドの高い照れ屋さんのようだ。 「お肉のお替わりお持ちしましょうか?」女主人が空になったすき焼き鍋を見てそういった。すかさず反応した彼は、 「じゃ、お肉をあと●人前」 ![]() 彼は初めからプロデューサー志望だったそうだ。 「念願かなってプロデューサーになったとき、カリスマ性のあるプロデューサーになろうとは思わなかったのですか?」 「思わないです、思わないです。こういうSFドラマのためにも、いわゆる東映のためにも、カリスマっぽい人があちこちにいるって事は良いことだと思うんですけど、僕なれません(笑)」 じゃあ、一体どんなプロデューサーになりたいのかな? 日笠さんの作りたい作品とはどんなものなんだろう? 「なんですかねぇ。僕らはプロデューサー職採用だったんですよ、当時は職種採用があって。まぁ、その採用になったときにプロデューサーにも何種類かあるんだけど、何がやりたい? って聞かれて、僕はテレビって答えた。で、テレビの中で何がやりたい? って言ったらSFがやりたいっていう言い方をしたのね。それに一番近いのは、やっぱりヒーロー番組じゃないかというような」 新しい肉が彼の箸にすくわれて、卵の海で泳いでいる。 「ま、簡単に言っちゃうと『STAR WARS』がやりたいっていうようなことですかね。『STAR WARS』ではないかな?」 と言うことは、学生のころから映像を作ったりしていたのだろうか? そういったサークルにいたとか? 「演芸」 「?」 「演芸系サークル」小さな声でぼそっと言った。 「ははははは(笑)」また、あの照れ笑いだ。 「ホント2年くらいなんだけど、ははははは(笑)。僕は奇術愛好会というところにいたんですよ。汗出てきちゃったな」 おしぼりで額の汗をふき取る。よほど恥ずかしいのだろう、顔はずっと笑っている。 「今の仕事と共通点を探すならば、人を驚かすのが大好きっていうところが、どっかあったのかもしれないとは思いますね。いや、一番大きな原因は、”種を知りたい”だったような気もする。うん、SFより推理小説のほうが読んでる冊数は、何倍も多いと思うんですけど、驚かすと言うより、人をだますのが好きだったのかなぁ」 女主人がいつの間にか持ってきた2個目の卵を、コンコンと丁寧に割りながら、 「まあ、言ってしまえば虚構の世界なんだけど、見ているほうはどんどんリアリティを感じながらハマっていくわけじゃないですか、そのSFにしろ推理小説にしろ。その仕組み自体が非常に面白い。ちょっと理系ぽいところなんだと思うんだけど、自分が。高2くらいまでは数学者になる、とかハハ、思ってたかも、ははは(笑)。高2のときのバケ(化)学でくじけて文化系に行ってしまった(笑)。バケ(化)学って憶えなくちゃいけないじゃないですか、元素記号を。そこでくじけました(笑)。もう、僕のことはいいでしょう?」 いえいえ、どんな人が作っているのかが知りたいんです。笑ってはぐらかそうとしてもダメです。 「だから、作品は作品で完結しているものであって、その裏に誰がいようが関係ないんです。だから、僕はインタビューは嫌なんです。だってそれはね、何を言っても半分は言い訳だし、半分は自慢になってしまうわけですよ。そんなものは別にいいんです。見てるほうに伝わらなくていいと思うんです」 また照れ笑いでごまかす。ダメですよ。 「日笠さんを知るには作品を見ればわかるんですか?」 「わかるとは言いませんけど、でも、作品を見て想像する僕が、あなたにとって本当の僕です(笑)。今の、格好良い〜(笑)」 意外とお茶目な人だったんだ。 「職人タイプのプロデューサーってことですか?」 「あ! そういっていただけると、僕にとっては誉め言葉だと思います。だけど、それは成り切れてませんね、きっとね」 「それが理想ですか?」 「そうかな。うん、それはそういうことかもしれない。プロデューサーの顔が見えない作品が成立するとすれば、それは結構プロデューサーとしてはエライ事だと思います」 そんな職人気質のような日笠さんは今までどんな作品を手がけてきたのだろう? 「『星雲仮面マシンマン』の時はプロデューサー補でした。子供番組のレギュラーの仕事としては初めてです。『マシンマン』が終わったら、僕はすぐ『宇宙刑事シャイダー』を手伝えって言われて。『シャイダー』『巨獣特捜ジャスピオン』『超人機メタルダー』。『世界忍者戦ジライヤ』の準備にかかろうかと言うときに、こっちやらないかって『じゃあまん探偵団』に。『じゃあまん探偵団 魔隣組』『魔法少女ちゅうかなぱいぱい!』『魔法少女ちゅうかないぱねま!』『美少女仮面ポワトリン』『不思議少女ナイルなトトメス』『うたう!大龍宮城』」 かわいい女の子ばかりのシリーズだ。そんなかわいい〜路線からヒーロー路線? 「ギャップはありますよね、大きいですよそれは。女の子のシリーズずっとやってて、休みがあったにしろ、次に『ビーファイター』なんですよね。結構正統派バリバリヒーロー路線。でもそれはそういう風に腹をくくってやった部分もあるんで、自分なりにあれは好きな作品ではある。 なんて言うんですか、うまい具合にっていうか割とその、作風が飽きないで。『ビーファイター』『ビーファイターカブト』とハード路線やって、その後『ビーロボ カブタック』『テツワン探偵 ロボタック』でソフト路線に行って、今度戦隊シリーズで『ゴーゴーファイブ』『タイムレンジャー』ときて。うまいこと自分の精神バランスがとれるような形で、それは幸福なことなのかもしれないなと思うんですが、日曜朝の枠に移ってからは来てるな、って思います。 戦隊シリーズの『ゴーゴーファイブ』をやることに関しては、ハード路線という事よりも、仕事のジャンルとか、我々の会社の中でも大メジャーなわけじゃないですか、戦隊シリーズって。もちろんもうひとつの時間枠(『カブタック』や『ロボタック』の放映枠)というのも大切なものだと思うんですけど、あれは、言ってみればある程度実験枠というか、新しいものをどんどんやってみようよってできて。でも戦隊シリーズはすごい歴史の重みとか伝統の枠組みとか、そういうのを引き受けなきゃいけないって。ある意味、責任重大、身の引き締まる思いだった。自分にできるのかなぁと、そういうね、プレッシャーが大きかったですね」 ならば、2作目に当たる今回の『タイムレンジャー』はどうなんだろう? 2作目でも戦隊は戦隊だからやはりプレッシャーは大きいのかな? それともいくらかでも少なくなったのだろうか? 「そう、それはスタッフのそれぞれの個性も、物事のすすみ具合のペースとかもわかってきましたし。外から見ているときは戦隊の大きさみたいなものが、中身がわからず大きさだけわかるみたいなそういう恐ろしさがあったのが、いざ入ってみるとその実体とはこういうことだったのかと。この実体とは小さいって言っているのではなくて。体験する事によって怖くなくなる、そういうような部分は今年はあるかなと思います。それはちょっと下手をすると慣れとかそういうことにつながる危ない意識なのかもしれないけど、でもそれはそれで大事なところはどこかがわかって、そこに重点をおいてやっていくことが、可能になったみたいな事はあるかもしれないです」 ところで、そんな日笠さんの趣味とは? 「仕事です。いや、いや、長年やってるうちに仕事が楽しくなってきたっていうのがあるんです(笑)。ゲームにハマったりは時々してましたけどね。あの〜、有名どころですけど『FF』『ドラクエ』みたいなそういう。『ドラクエ3』くらいまで僕、社内の博士だったですよ。『あそこはどうなるの?』っていわれて答える係りだった。『3』だからまだ、ファミコンの時代だけど」 「セーブするときのひらがなの羅列が〜」 「あ〜! 写した、写した! そうそう。ただね。ファミコン買ったのが会社入ってからだから、僕らの年代になると当然、うん。最初はねぇ、ちょっと世間をはばかっていたけど。その後は若い子が、それで育ったような、そういうやつが出てきたからまぁ、任せた。新作? やるかわかんない。今、僕はもう一年遅れなんですよ、『ドラクエ』も『FF』も。『バイオハザード』は『3』の途中で挫けました。ハハ、一応ちょっと手を出したわけで」 それなら最近のOFFはどうしているのかなぁ? 「何やってますかね? 本読んでるか、競馬? こんなこと言っちゃいけないかなぁ〜。でも、競馬です。あ、戦隊シリーズで、8人の戦隊で黒・白・赤・青・黄・緑・橙・ピンクっていう8人で、『追い込みレッド!』、『大逃げブラック!』とかね、そういうキャラの8人戦隊で、巨大ロボの必殺技が『万馬剣!』ってのを、ちょっとやってみたいなぁという夢は、6年くらいまえには持っていたことがあるんですけど、5年くらいまえかな? うん。でも、さすがに戦隊をホントに担当すると決まったときには、そのことは言い出せませんでした。夢、僕の夢は必殺技『万馬剣!』」 なんてすごいことを考えている人なんだ。彼の夢がかなう日を私は密かに祈っていよう。デザートのバニラアイスが運ばれてきた。これまた、うまそうに食べる。甘い物もOKなんだ。 ![]() 「あのぉ〜、ある日どこかでだっけか、クリストファーリーブの映画、過去へタイムスリップした男の子の、恋と別れと40年後の再会、みたいな話なんですけど、 何が言いたいかというと暖かい話が作りたいとかじゃなくて。あの、読み切りの世界の中で作品のつじつまを破綻させずに、時間を題材にした素敵なストーリーってのは考えられると思うんだけど。やっぱり1年はね、 これは無理! はははは(笑)。 僕らのころはね『タイムトンネル』、時間もののTVシリーズって言うとやっぱりそこにいっちゃうんだけど。あれは言ってみれば大人の番組だったしお金もかかってるし。でも終わったら次の時代へ行って、あれって基本はやっぱり歴史は動かせなかったのが、毎回のテーマな訳ですよね。そういう作り方で行くシリーズもあると思うんですがね、それではヒーローに魅力がでない」 「時間を行き来するといえば、『Back to the Future』が思い浮かぶのですが、あれはちゃんとまとまっていますよね?」 「うん、あれはいいよね。でも、3本だからできた」 やはり時間をテーマにした作品は難しいと言うことなのか。その『タイムレンジャー』の今後の見所を聞いておかねば。 「これを読んでいる人にこれからの『タイムレンジャー』の見所を教えてもらえませんか?」 アイスをすっかり食べ終えた彼は、熱いお茶を一口すすると 「ロンダーズとタイムレンジャーの物語で言うと長い序章が終わったところかなと思うんですが。敵も味方も含めてキャラクターというのが定着しかかっていると思うんですけど、それを踏まえた上で、彼らがどうダイナミックに動き始めるかといったところを、この夏場の楽しみとしていただくといいですね」 「いよいよ本番! って感じですか?」 「そうですね。だいたい6月放映分から、なんとなくその動きが出てくると思います。18話〜19話あたりから。18話は第1歩ですね。”影の予感”。これはアヤセの病気の話でもあるわけですが、そのほかにもいろんな意味と「引き」があるんです。で、そのあとゴルフで1週飛ぶ訳なんです」 「もったいぶっちゃうんですね。」 「もったいぶっちゃうんです、はい。お楽しみに、な訳なんです(笑)。さっきと矛盾するけど見逃すともう大変! みたいなそういう。あっ!」 ん? なにやら思いついたようだぞ。 「それ、やっちゃおうかな。『見逃すとたいへんだぞ!』って、予告編で誰かに言わして」 目尻のちょっと上がったその目が、いたずらっぽく輝いた。
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