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背が高くすらりとしているのは最近の俳優さんの特徴だが、本郷猛を演じた黄川田将也さんももちろんご多分に漏れずその特徴を兼ね備えている。その上甘いマスクと柔らかい物腰。とても丁寧に挨拶をしてくれて、非常に親しみやすさを感じた。
早速、つい先日完成したばかりの『仮面ライダー THE FIRST』の感想から伺った。
「もう作品はご覧になりましたか?」
すると、にっこり微笑みながら、
「観ました!」
と答えた。 |
「すっごい良かったです。作品として自信を持って皆さんに見てもらいたいと思っています。現場で撮影しているときはやっぱりシーンをバラバラで撮ったりするので、自分の感情を作るので精一杯というか『このシーンはどんな感情だったかな?』っていうので、いっぱいいっぱいになっていたんです。だから全体の映像として観れてなかったんですよ。スーツアクターの方が演じたところを『どういうシーンなんだろう?』って考えたり。スタッフの方からワイヤーを使ったとか聞くと『上から飛び降りたのかな?』とか、そういう想像はできていたんですけど、絵としてはあまり浮かんでなかったので『どうなるんだろう?』と思っていたんです。現場でスタッフさんに『長石監督は常に全体像が見えていて、長石マジックがある』って言われていたので、そのマジックを楽しみにしていたんですよ。そして本編を観たら『これが長石マジックか!』っていうくらいすごくカッコ良く出来ていて、良かったです」
と、大満足。
では、ご自身のシーンの出来映えはどうだったのだろうか? すると、
「ははは…(苦笑)。自分のところは普通に観れなかったです。『あのシーンのときはこうだったな』とか、アクションの時は(高野)八誠くんと横でずっと練習させてもらっていたなとか、そういうことをまず思っちゃっていたので、冷静にはまだ観れないですね(苦笑)」
と、苦笑いする。
「それはアクション以外のシーンでも同じですか?」
と尋ねると、
「それもやっぱり、冷静に観れないですね。そのときの感情を作って現場に持って行ったので、あまり『こうしよう、ああしよう』と深く考えすぎないようにしていたんです。その時の感情でどう動くかリハーサルでやってみて、自分でも『ああ、ここでこう動くんだ』って発見したり。それで本番までに『じゃあ、こうしよう』って決めたりしていたんです」
と、やはり撮影時の心情が先に思い出されてしまうようだった。 |
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今回の本郷猛は以前とは違い、かなり感情を抑えた青年で、ヒロイン・緑川あすかにも誤解されてしまうという部分もあったのだが、それについて伺うと、
「もどかしかったですね(笑)。『(本当のことを)いつ言おう、いつ言おう』ってそれはありましたね」
と、本郷猛の気持ちで話してくれた。
そして常に影からあすかを見守る猛。
「現場に入って1日1シーンだけという日が多くて、しかもその1シーンがただあすかを見るっていうのが多かったんです。『今日もあすかを見るんだ』ってなるんですけど、『なんでこの日は見るんだっけ?、何の繋がりで彼女を見守るんだっけ?』って考えて、そのシーン毎の感情を毎回毎回変えていたんです。『こうやって見ておけば、それらしく見えるかな』っていうよりも、本当にそのときの感情で見ていたものだったので、一緒になっていたらどうしよう…っていう感じはありました。一緒の表情だったら重みがないし、あれは本当に難しかったですね。セリフがないから余計に」
と、微妙な演技を要求された。
しかし、これまでの黄川田さんの役柄には、こういった少々気弱なナイーブな役も多かったはず。心情を描く演技はすでに得意分野なのでは?
「いや、全然そうでもないですよ(照笑)。やっぱりね、感情が微妙に動く役って難しいですよね。大きく揺さぶられる役っていうのはやりやすかったり、想像しやすかったり。怒るとか泣くとかが激しければ激しいほどやりやすいんですけど、本郷猛は本当に悩みました。あの役をいかにもヒーローという風にやってしまうとリアル感がないし、大人の人が見ても感情移入してもらえる繊細な部分を出さないといけないと思ったし。だからどの程度揺さぶられて悲しいとか、あすかに言えなくてもどかしいと悩んでいるとか、自分の力にびっくりしているとか、どの程度おもてに出せばいいのか、っていう度合いがすごく難しかったですね」
そして、予告編でも印象深かったシーンに話を移した。
「サイクロン号は製作発表でおっしゃっていた通り、すごい迫力でしたね!」
すると、意外な答えが返ってきた。
「あれを運転したかったですね」
と、しみじみ。巧みに操っていたように見えるのだが、真相は、
「運転してないんですね〜。自分が持っている免許は中型免許なので、あれは乗れないんですよ(苦笑)。乗りたかったです、カッコイイですよね」
と、残念ながら運転はしていなかったという。でも、またがっているだけでもカッコイイですから。 |
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次に印象的だった手術台のシーン。あの台の上に寝かされるのはどんな気持ちだったのだろうか?
すると、
「あれは怖かったですね、本当に。現場に入ってセットをちょっと見させてもらったんですけど、見ている最中にあまり見過ぎないほうがいいかも、と思って。手術台に乗った時の感情をそのままストレートに画面に伝えるようにしよう、って思って、そこからすぐに控え室に戻って『今のは見なかった』って(笑)。で、撮影が始まったときもあまりゴチャゴチャ見ないようにしてて、手術台に乗って監督からシーンの説明をされてもギリギリまであまり見ないようにして、やっとリハーサルで少し見て、本番ってなったときは本当に怖かったですね。その感情を本番まで持って行くっていうのが大変でした。あまり普段無い、って言うか絶対無いじゃないですか(笑)、だからそれをどう見せればいいのかな?って。嘘っぽくならない怖さを」
初めて手術台を見た本当の恐怖を伝えようとした黄川田さん。撮り終えた後、モニターチェックが出来なかったそうなので、完成までどんな映像になっているのか、とても楽しみだったという。そしてその感想を、
「カッコイイなって、特にこの薄暗い色がまた」
と、絶賛。 |
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