


子どもの頃に欲しかった本のひとつに、この「とびだすえほん」がありました。ページをめくるたびに驚きと感動を与えてくれたこの特殊な絵本を、今回は振り返ってみたいと思います。
ページを開けば飛び出してくるヒーローたち! 子どもの頃に本屋へ行くとい
う習慣がなかった私は、その当時、デパートの本売り場に行くと、新しいおもちゃを探すのと同じように、必ず新しいとびだすえほんはないかと探したもの
です。個人商店の本屋さんだと、立ち読みをする勇気が無かったのも、大きな要因だったりしました。それにあまり品揃えがよくなかったですしね。親はお
もちゃ売り場とか本の売り場とかに長居はさせてくれないので、どうやってそ
の時間を捻出するかというのも、親との駆け引きは真剣勝負!でしたね。で
も、このとびだすえほん、当時の高額商品のうちのひとつだったと思うので、
けっこう立ち読みの対象としても人気があり、開いてはみたものの、可動部分
が破れて壊れていたりと、不良品になっているものも少なくありませんでした。
ここが紙製品のツライところ。子どもがイジリまくれば、壊れてしまうのも道
理です。せっかく見つけた好きなヒーローのとびだすえほんも結局は遊べず、
両親の「ほら、行くよ」の声にその場を離れなければいけなかったことも……。
期待していただけに、その落胆の度合いは激しいものがありましたね。それを思うと、けっこう売り物にならなくて返品される本も多かったのではないでし
ょうか? 当時は本をシュリンクして売ったりはしていませんでしたからね。
ということは、制作コストのかかる本ですし、けっこう商売的にはきつかった
のではないのかな?と思ったりします。
現在、国内でとびだすえほんを作ろうという出版社や企業は、かなり希だと思いますね(外国の物は本屋でも見ますが)。やはり制作コストのかかる本なので、値段が高くなってしまいますし。ましてや版権料のかかるキャラクター物となるとさらに値段は上がりますからね。作る部数にもよりますけれど……。最近トンと見ることがないのは、そのためだと思います。それに、とびだす絵本の組み立ては、基本的に人による手作業なので、組み立て作業をする人(内職の方)たちがいなくなったというのも要因のひとつのようです。結局それも、作業に対しての賃金が合わない……結局コストに合わない、ということへつながっているのではないでしょうか。商売としてはメリットがあまりに少ないと考えられるのです。ですので、今作ろうとすれば、印刷も含めて国内よりは人件費の安い中国などに発注することの方が多くなると思います(最近は中国も高くなったそうですが、これはフィギュアの制作なども同じ様です)。このストロンガーの絵本も当時で880円しますからね。シングルレコードとかソフビ人形が500円ぐらいした時代にです。プラモデルなども300〜500円位ですしね(モーターで動く物でも)。つまり、キャラクターグッズとしてはかなり高級感漂う商品であったはずなのです。庶民の子どもとしては、とてもおこずかいで買おうなどという様に考えられる品物ではなかったのですね。
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