





初めてのドラマ撮影だった『美少女戦士セーラームーン』。ましてや荒唐無稽な役どころです。最初に出演が決まったときは、どんな気持だったのかと……。
「お芝居のオーディションは、その頃けっこう受けていたんですけど、最初に決まったのがセーラームーンでした。小さい頃セーラームーンになりたかったので(笑)、やりたい! と思いました」
これまでインタビューをしてきた女優さんは、以外とセーラーマーズとかセーラーマーキュリーになりたかった方が多くて、セーラームーンになりたかったというストレートな方は少なかったのですが、今回は正当派の登場です(笑)。
「色が好きだったんです。ピンクとか。後はセーラービーナスも好きでしたね」
女の子らしい色でのチョイスです。最初はちびうさ役だと聞いていたオーディションでは……。
「衣装あわせの時まで、ちびうさだと思っていたんです。その時もちびうさのカツラがありましたし。“これを着るんだなぁ”って思っていたら“あれ?”みたいな(笑)。だから“セーラールナ役の〜”って紹介されたときも、えっ? って思いました。ルナってネコじゃないの? って。その日はカツラ合わせだけだったんですけど、その時に、武内直子先生の描いたルナを見て“すごく可愛いっ”って興奮してました(笑)。それに、変身前の衣装も他の方たちとはちょっと違うじゃないですか。ふだん着ないような衣装だったので。だからすごく“ワクワク”してましたね」
初めての撮影に対する不安よりも何よりも、ルナになれることが嬉しかった、と語る里奈ちゃん。当時の「オンエア情報のインタビュー」(バックナンバー参照)では、最初、ネコの様な仕草にちょっととまどったと語っていた彼女ですが、その他にも変身や戦い時の決めポーズも、初めての経験だったので大変だったのだとか。それから、撮影現場にたくさんのスタッフがいたことも「こんなに大人数で撮るんだぁ」と、驚いたそうです。撮影は楽しいことばかりだったということでしたが、辛かったことはなかったのでしょうか?
「寒かったのがツラかったですね(笑)。……寒いのと暑いのが大変でした。あと、レオタードが脱ぎにくかったんです。他の戦士の衣装は、プロテクター風になっていて、以外とかんたんに着られたみたいなんですけど、ルナのコスチュームは衣装と一体になっていない部分が多くて、けっこう大変だったんです」
着てみたかったコスチュームながら、実際は大変なこともあったということですね。ところで、キャストの皆さんとの交流は、その後あるのでしょうか?
「最近会ってはいないんですけど、“メアドが変わりました”とかの連絡はきたりします。そういえば、スカパーの番組撮影があったその帰りに三越に寄ったら“……出演は沢井美優さん……”っていうアナウンスが偶然に流れてきたんです。“これは観に行かなきゃ!”って思って、地下で差し入れを買って、その箱に“里奈より”ってメッセージを書いて観に行きました。そして、閉幕後に出演者が並んで、お客さんに握手してくれていたんですけど、そこに並んでさり気なく握手してみたら、沢井さんは最初気づかなかったんですよ(笑)。私が眼鏡をかけていて、制服姿だったからかもしれないんですけど。だから“よかったです”って言ったら“ありがとう”って言われたので“分かりますか?”って聞いたら“えっ! キャ〜ッ”って気が付いてくれて……」
事情を知らないスタッフから、早く移動してくださいと促されたそうです(笑)。でも、その挨拶が終わってから、お話しするためにバックステージへ連れて行ってくれたのだそうです。
「不審じゃないですか? お姫さま姿の女優さんと制服姿の女の子が、手をつないで楽屋に戻っていったら(笑)。それから舞台の裏でお話ししました(笑)。“すごく大きくなったねって”言われました」
先にも書いた通り、ルナ役の時から10pほど身長が伸びている里奈ちゃん。共演者でも気付かないほど、華麗に変身していたのでした。
さて、セーラームーン出演から丸2年以上経っているわけですが、今更ながら思い出されることはあるのでしょうか? と、聞いてみたところ、後ろでお話しを聞いていたお母さんから、不穏なサインが(笑)。それに気付いた里奈ちゃんが、何故か Σ(゚Д゚;≡;゚д゚) な状況に(笑)。「やめてよぉ〜、それはダメなの」と焦りの色が……。男性には聞かれたくない思い出があるようで ・゚・(ノД`)・゚・。 な困った里奈ちゃん。何でも、ピアノの発表会の日に何かがあったのだそうです。「もう忘れちゃってください」とお願いされてしまったので、深くツッコめませんでした(笑)。他には、衣装(変身前)を着たまま、スタッフとプリクラを撮りに行ったこともあったみたいで……。
「ファンですっていう方たちに追いかけられたりして(笑)。一緒に写真を撮ってもらっても良いですかって? 聞かれたんですけど、アクセサリーとかちゃんと付けていなくて、完全なコスチュームじゃないということで、ごめんなさいと……自分たちのプリクラは撮ったんですけど(笑)。それから沢井さんや浜(千咲)さんとも撮ったりしました。でも。みんなカツラを着けたままで、買い物に出たりしてましたよ(笑)」
撮影所近辺ではよくあること(笑)。撮影中にカツラとか取ってる時間は無いですからね。そういえば、『美少女戦士セーラームーン オリジナルアルバムDJムーン3 』では「Sweet Little Resistance」という歌で可愛らしい歌声を披露している彼女ですが、レコーディングの思い出などは?
「初めてで、最後です……」
言葉少なに、そう語る里奈ちゃん。「Sweet Little Resistance」は、歌うことが決まったときには既に出来上がっていたのだそうです。当時2オクターブもあるその曲が歌えたことで、コロムビアの担当さんからは、よく歌えたねとお褒めの言葉をいただいていたそうなのですが、本人曰く、音程がとれなくてレコーディングが大変だったという思い出が、重くのしかかっている様子。DJの部分でも、イントネーションがなかなか直らなくて、ひとつだけセリフを変えてもらった箇所もあったようです。
「“ごくろうさま”を“お疲れさま”に換えていただいたような気が……します。一言だけだと大丈夫だったんですけど、それが文章(セリフ)になってしまうと、なかなか上手くできなかったんです(笑)」
イントネーションの壁は厚い……。しゃべりといえば、同じルナ(声)役の潘恵子さんは「声優」という職業が「アニメーター」と同じように世間に認知された頃、声優さんたちの顔出しが多くなってきました。そんな中で絶大な人気を誇っていた声優さんでした。今で言うアイドル声優の元祖のような方なのです。声優のビジュアル化は潘さんから始まったと言っても過言ではないでしょう。40代くらいの当時のアニメファンなら、頷けるはず。それはさておき、その後、潘さんにお会いする機会は?
「年に1回、“四天王の会”っていう、スタッフ・キャストが集まる会があるんです。クンツァイト役の窪寺(昭)さんたちが中心になっていて、忘年会みたいな感じなんですけど、そこでお会いすることはあります」
今でも、キャストやスタッフの交流はあるようですね。電話参加という形もあるのだとか。潘さんとは、お母さんの方が話し込んでいたらしいです(笑)。







