暦では春になったとは言え、まだ寒い日が続く3月。吉祥寺駅で待ち合わせをした彼女は、白いブレザーを着てはいなかった。もちろん金色と青のあの派手な衣装も・・・。あれから11年、51匹のナイルの悪魔を退治したトトメスは、普通の生活を送っていた。
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1991年1月から同年12月まで全51話、フジテレビ系で毎週朝9時から放送された『不思議少女ナイルなトトメス』。その主人公、中島サナエを演じた堀川早苗さんは数年前に芸能界を引退し、現在はレコードレーベル会社に勤務している。普通の人として暮らしている彼女だが、それでも雑踏の中で十分に目立つほどのオーラを放っていた。
駅から少し離れた小さな喫茶店に入ると、彼女はアールグレーを注文。砂糖を入れずにストレートでティーカップを口に寄せた。
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東映ヒーローネット(以下、THN):芸能界は引退なさったと聞いていますが、現在はどんなお仕事をされているんですか?
堀川早苗さん(以下、堀川):効果音などのサンプリングCDのレーベルを製作しているカエルカフェという会社で営業をしています。
THN:最近注目されている話題のレーベルですよね?
堀川:徐々にですけれど、テレビとかでも最近は紹介してもらえるようになったので。
THN:営業というのはどんなお仕事なんですか?
堀川:北は北海道から南は沖縄まで、CDとカタログが入ったカバンを抱えてCD店をまわるんです。関西方面は売れるので、大阪、名古屋、京都、神戸は毎月1泊2日で行くんです。経費削減のために夜行バスで行って、30軒以上を全部1人でガーッとまわって。お店で在庫のチェックをしたり、新しいお店を探したりとかを。だからほとんど会社にはいないんです。
THN:大変なお仕事ですね。そんなに華奢なお身体で。
堀川:『トトメス』の仕事をしていたから、身体が丈夫になったんだと思います。昔から身体は強かったんですけれども、あの撮影で鍛えられたんだと思います。寒いところとか暑いところとか・・・・ほんとに。あれから寝込んだりしたことないですね。
THN:『トトメス』の堀川早苗、というのは営業で役にたちますか?
堀川:いえ、ほとんどの場合、営業にはそういう事は必要ないので言わないですね。でも、最近再放送(東映チャンネル)をやっていることもあると思うんですけれど、「“あの”堀川さんなんですか?」とおっしゃる方が増えてきたんです。私、本名もそのままなので。
THN:どのくらい前から今のお仕事を始めたんですか?
堀川:23、24歳くらいの頃、お世話になっていた知り合いの方の手伝いで、バイトのような形ではじめたんですけど、少しして「営業をやってみないか」って言われて、最初はそう言うのが苦手だったので出来ないと思ったんですが、その頃には芸能活動はやめるって決めていたので、じゃ1からやってみるのもいいのかなって始めたんです。
THN:やってみてどうでしたか?
堀川:はじめは何をどうしたらいいのかわからなくて大変でした。女性の営業ってだけで最初は相手にされなくて、ヘコんだりしたんですけれど、逆にそれが悔しくてがんばりましたね。今はもう楽しくて、楽しくて。いろいろなところに行っていろいろな方とお話が出来て。出会いが昔とは違う意味であるので凄く楽しいです。
THN:イメージとは全然違って、たくましいですね。
堀川:『トトメス』で鍛えられたんです(笑)。
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| 堀川さんが演じたトトメス。露出度は少ないがド派手、いかにも暑くて寒そうな衣装だ。 |
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| この華奢な身体で重いカバンを持って全国を1人で駆け回る。「カエルがだいっきらいで、カエルという言葉もイヤなのに、カエルカフェなんです」 |
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| ベールなしバージョンのトトメス。番組内ではこのようなシーンはない。初期に撮影された写真のためか表情がちょっとぎこちない? |
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「しばれ! パピルス!!」 不思議ステッキから飛び出したパピルスがナイルの悪魔を捕らえる。 |
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