
「そこで見事劇団に残ることになろうかと思いきや、親の手前就職しないといけないと思ったから、一応製作会社を受けたんです。…そうしたら受かっちゃったんですよ。しょうがないから製作会社で仕事をしながら芝居も続けたんですけど、さすがに両立出来なくなったんです。製作会社でVEやっていたんですけど、いろいろ芸能ニュースみたいなこともやっていたんで、かなり忙しくて、公演も全部の公演は出られなくてダブルキャストにしてもらって出たりとか。で、ある時ね、風間杜夫さんを取材することになったんですよ。その時、憧れの人に会えるのに何で取材しているんだろうって思って、次の日に製作会社を辞めたんですね。『僕、劇団に戻る』って鴻上に挨拶したら、鴻上がダーッて大号泣してくれたの。いい話でしょ!(笑)」
と、身振り手振りを交えながら、一気に話してくれた。その姿はガジャはもちろん、他のドラマで見る怪しい暗い役柄とは全く違っていた。思わず、
「TVで拝見しているイメージと全然違いますね」
と言うと、
「よく、言われます(苦笑)。だって、出合(ボウケンシルバー・出合正幸)君に初対面で言われましたもん、『大高さん黙ってると怖いけど、喋ると面白いオジサンですよね』って(笑)。自分では極めてノーマルだと思っているんですけどね。そう言うと『ノーマルだと思っているって言う人ほど、ノーマルじゃないんだよ』って女房に言われますけどね」
では、自分ではどんなキャラだと思っているのだろうか?
「う〜ん、凹みやすいけどすぐ忘れちゃう。これだけ生きていれば色々な事がある訳じゃないですか。でも、嫌なことがあっても次の日にはケロッと忘れちゃうほうなんですよ。『まあ、なんとかなるじゃん』ってところで、生きてきました(笑)」
クヨクヨすることはないということ?
「いや、クヨクヨしますよ。するんだけど、次の日になると忘れるっていうか、『あれ?昨日あれだけクヨクヨしてたのに…』って自分で客観視出来たりするんですよ。『なんか、今日全然クヨクヨしないじゃん、僕』みたいなところはありますよ。そんな自分が好き! みたいな(笑)。ずっとクヨクヨしていてもしょうがないし、重いじゃないですか。別にものすごくはじける程明るい訳でもないし、ものすごくアンダーグラウンド的に根暗な訳でもないし、どちらかって言うと、明と暗と言われたら明に近いかも知れませんけれど、…自己分析、ヘタですね。身勝手な部分もすごくありますよ。家では“出来過ぎ君”と言われていますけど」
ハテ? “出来過ぎ君”とは?
「何でもかんでも自分でやっちゃうんです。だから子供達が成長しない、って女房にたしなめられます。子供が出来ないことをすぐに取って代わってやってあげたりだとか。世話焼きなのかな? つい『もういい、僕がやる!』って感じになっちゃうもんだから、『もう、出来過ぎ君!』ってすぐ言われちゃう」
辛抱して子供に自分でやらせて、と言うこと?
「そうそう、女房はそう言うんですよ。子供の自主性みたいなことを言うんですけど、もう僕は待ってられないの。イラちなのかも知れませんね(笑)」
何とも暖かい家庭が見えてくる。お子さんの話や奥様の事が会話によく出てくる大高さん、実に良いお父さんであることをうかがい知る事ができた。ガジャの正体は良きパパだった。
では最後に、『ボウケンジャー』は御自身に取ってどんな作品となったかを伺った。
「ガジャは、いろんな役を演じた中で好きなキャラのひとつですよね。好きなキャラのひとつになった、って言う言い方のほうが正しいですね。でもね、後楽園ゆうえんちスカイシアターでガジャ役をやった、岡本(喜八)さんと作り上げたようなものですよ。岡本さんにかなりインスパイアーされた部分もあって、僕なりにちょっと頑張りました。岡本さんはどう思っていらっしゃるか分かりませんけれども、僕は少なからず、スカイシアターのガジャ人気もかなりの物があったらしいので、僕的にも負けまいとしました。その分、最後のほうはプロデューサーから『もうちょっと怖いガジャでお願いしますね』と言われました(笑)。でもね、悪役でありながら愛されるキャラクターでありたいと思ったのは確かですよ。…答えになってないかな? …う〜ん『ボウケンジャー』は“壮年の1ページ”ですかね? ははは(笑)。青春じゃないところがミソですからね。だって、なかなか無いじゃないですか、47歳にしてこういう役、戦隊物でこういうことをやれるって言うこと自体ね」
と、『ボウケンジャー』出演を心から喜んでいた。ならば、今後またオファーがあったら当然?
「もちろん、出ますよ!」
次も悪役ですか?
「悪役が良いですね。じゃあ、今度は『仮面ライダー』の悪役で(笑)」
と、大きな声で笑う大高さん。次はどんな役で怪演ぶりを見せてくれるのか、とても楽しみだ。
■profile
おおたか・ひろお…1959年6月27日生まれ。蟹座。新潟県出身。血液型AB型。身長170cm。特技:タップダンス、剣道(二段)、手話。趣味:パン作り(料理全般)。
早稲田大学在学中に鴻上尚史と共に劇団『第三舞台』を立ち上げる。その中心俳優として活躍する中、多数の映画、TVドラマに出演し幅広く活躍中。
●レターのあて先:
〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-21-8 ファミール新宿グランスィートタワー902 イイジマルーム 大高洋夫宛
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