
その息子さん、今回悪役と言うことで嫌がってはいなかったのだろうか?
「息子に『今度戦隊やることになったんだ』って言った瞬間に、僕のことを指さして『悪役?』って(笑)。いきなり言いましたからね。分かっているんですよ、僕のこと。でも、喜んでましたね。
スカイシアターに初めて(『ボウケンジャー』のショーを)見に行ったとき、息子とふたりで見に行ったんですけど、隣に家族連れがいたんですね。お父さんと息子さんは握手会でステージのほうへ行ってお母さんだけ残されて、僕のことをチラチラ見ているんですよ(笑)。『バレたな、これは(苦笑)』って思ってたら、さすがに絶えきれなくなったみたいで、そのお母さんが『すみません、ガジャ様ですか?』って(笑)。その瞬間に『(ガジャの声で)どうして、分かった?』って僕が言ったんですけど、そしたらお母さんが『お父さん! 本物!本物!』って呼んで(笑)。僕と握手して帰る時にうちの息子がその親子に『(ガジャの声で)バイバイ』って、僕の真似をして言ってましたよ(笑)。そのお父さんはうちの息子に向かって『いいなぁ、お父さんがガジャで』って言ってましたけどね(笑)。いいのかな〜?」
例え悪役でも、ガジャは息子さんに取ってはヒーローだった。
「小学校2年生って(戦隊シリーズを)観ていたり観ていなかったりするじゃないですか、だからこの仕事を引き受けた時に、息子には一応『自分からは絶対、僕がガジャをやっているってことはクラスの友達に言うなよ』って言っておいたんですよ。でも、結局はバレたりして、授業参観に行ったりすると少しだけ騒ぎになっちゃうんですよね。なんだかんだでみんな(番組を)観てますよね」
と照れ笑いする大高さん。ガジャはなかなかの人気ぶりだ。その人気故に困ったことはないのだろうか?
「いやいや。でも、スカイシアターもその後もう1回娘達も連れて、(ボウケンレッド役高橋)光臣君達全員が出ているショーの時にも行ったんですが、入れ替え制とはいえ、スカイシアターの周りにはボウケンジャー目当てのお客さん達がたくさんいるから、楽屋口から入ろうとするだけでもやっぱりバレちゃう。普通にこんな恰好をしているんですがねぇ、バレちゃうんですね。そのときは、客席で僕が近くにいるにも関わらず、手鏡に映して見てるお母さんがいて、これにはびっくりしました(笑)。別に声を掛けてくれればいいのにね、怖くもない普通のオジサンなんですから」
と、にっこり微笑んだ。
ところで、先ほどのお話にあった8年前の『ロボタック』でレギュラー出演していた大高さん、撮影現場は当時と変わったと感じるところはあったのだろうか?
「キャメラマンの方も、監督さんも何人かご一緒した方もいらっしゃいますし、JAEの方もほとんど顔見知りの方が…先輩クラスはほとんど顔見知りばかりだったので、すんなり入れましたよ。古巣に戻って来たって感じで。東映の撮影所が様変わりしただけで、僕を取り巻く環境は全然変わってなかったから、もうすごく楽しかったですよ。で、みんな、良くしてくださるんですよ、JAEの人たちもすごく丁寧だし。1シーン終わる度に、例えば寒いときに火に当たっていたりすると、JAEの人がパッとイスを出してくれたりするわけですよ。本当に至れり尽くせりなんです。もう恐縮しちゃうくらい。そんな偉そうな男じゃないないんだからいいんです、ってこっちが遠慮しても良くしてくださるからね。本当に恐縮しちゃうんですよ」
JAEさんたちの礼儀正しさが伝わってくる。もちろん役柄上共演シーンも多かった。反面、変身前の若手メンバー達との共演シーンは少なかったのでは?
「そうですね。でも、メンバーの子たちとはアフレコの度に必ず会っていましたから、撮影でも一緒のシーンは何度もありましたよ」
そんな彼らの印象を伺うと。
「好青年ですよね、みんなね。女の子は可愛いしね。ただ、この年でこういう発言をするとセクハラオヤジになりそうなんで(笑)」
と笑う。
では、話をガジャに戻そう。ガジャの最後は怪人になるということだが?

「これは僕の望みが叶ったと言っても過言ではありませんね。冗談で言っていたんですよ。中盤くらいでしたかね、大森(プロデューサー)さんとかに、最後は巨大化して壮絶な死に方をしたいってことを事あるごとに言っていたんです。それが実現したんで、47、48、49話の台本をもらったときにびっくりしました。びっくりしたのと同時に嬉しかったし、狂喜乱舞しました(笑)。だって、戦隊物をやるからには、最後巨大化するのが王道じゃないですか。しかも人間の顔が出ている悪役なのに巨大化する。でも、実際の巨大化する絵は観てのお楽しみなんですけど。巨大化して終わりたい、っていうのは常々思っていたんです。會川(昇・脚本家)さんが劇場版の撮影で横浜ロケにいらっしゃった時にも、そんな話はしたような気がしますね。會川さんのほうから実際には実現出来なかった面白い企画を伺ったりして、どの話も本当に面白い。僕が直接サージェス本部に行って牧野博士を襲うっていう話とか(笑)。あと、ガジャそっくりの末裔が、しがないサラリーマンになってるって言う話とかね。だけど、僕が舞台を2ヶ月もやっていたもんでその話はなくなっちゃいました(苦笑)」
途中舞台『JAIL BREAKERS』にも出演した大高さん、さぞやお忙しかったに違いないと思ったが、
「これは『ボウケンジャー』のお話を頂く前にもう決まっていたので、舞台の稽古中から本番までの間お休みさせてもらいました。僕的には全然ハードとか思わないですよ。もう、同時進行でも良いくらいに思ってますからね」
そして舞台も『ボウケンジャー』も変わることなく、楽しくやりたいと言う。
「だって、やっていて楽しければいいっていう考え方ですから。やるからには、楽しくやりたいっていうのが正解かな。だから、お話があったときに『楽しくやろう!』ってまず思いますよね」






