
ひとしきり再会のお話が済んだところで、次は現役のヒーローであるボウケンジャーの面々について伺ってみました。共演シーンの多かったさくら役の末永さんの衣装がフリフリのすごいものでしたが……。
「マネージャーなのにああいう格好をさせられるという(笑)。マネージャーの時はキチッとしていましたけど。アイドルレポーターの時はなぜあの格好に。でも、末永さんは元々すごくかわいらしい感じの方なので、あの格好もすごく似合ってましたね。それにしても、今のヒーローの方々って本当にカッコいいですよね。男性陣も、皆モデルさんみたい。何と言いますか、今の戦隊ものの出演者の方々がサラダだとしたら、僕らは漬け物ですね(笑)。泥臭いというか。(羽村)英ちゃんとか和田(圭一)とか、僕とか。(土屋)圭輔はモデル出身だったのでカッコいいよかったですけどね」
ここで少し前の回に、キリンレンジャー・知を演じられた土屋圭輔さんがボウケンイエローのお父さん役でご出演された話が出てきたため、話はダイレンジャーの方に移りました。
「彼がイエローのパパ役と聞いた時はちょっとビックリしましたね。圭輔は今、専門学校の先生やっていて、役者は引退してるのに、歴代のイエローが大勢いらっしゃる中で、あいつに声がかけられるっていうのは嬉しいですよね。それだけ、あいつなりにダイレンジャーやってるときにインパクトがあったのかと。視聴者の皆さんやスタッフさんに気に入られるような、ちゃんと愛すべきキャラクターをあいつが作ったからこそ、10何年経った後でも、呼ばれるんだなと思って。本当に嬉しかったですね」

でも、ダイレンジャーのキャラクターってみんな濃いじゃないですか。能見さんが演じた大五も、シリアスですけど時に物凄くコミカルな表情になるので、ファンの中ではすごい印象に残っていると思います。
「でも、喋ってないんですよね。喋るのはレッドやってた和田とか。あと、英ちゃん圭輔とかも喋っていたけど。夏樹ちゃんも。僕は口数が少ないっていう設定でしたから、なんとかこう、皆で作ってる芝居の中で、僕はどういうリアクションで入っていくか、1話ごとに起きる事件を、あんま喋らない大五でどういう角度で参加するかっていうことですよね。自分が主役の回だったらストレートにやっちゃえばいいじゃないですか。問題はそうじゃない時ですよね、やっぱり。どういうふうにしようかなって。かといって、各話ごとに主役がいるから変に目立ってジャマしちゃいけないですし、だからといって引きすぎてもね。そういう事を気にしてやってたと思いますね。重い話ですけど(笑)」
確か大五は寡黙なんだけど熱くて、時々面白いっていうキャラクターだったでしたね。でも、演じているうちに変化していったと思うんですが?
「それはあるかもしれないですね。寡黙だから寡黙ですますんじゃなくて、寡黙だからこそ、崩れた時のギャップが大きいので、可笑しいことを可笑しくやるのは普通ですから。寡黙ということを、逆手にとるじゃないですけど、設定上崩してもおかしくない範囲で崩してましたね。やっぱり、何でもかんでも崩すのは難しいので。酔っ払うシーンとかがあったんですけど、普段と全然違うことをやってギャップを作って面白くなればいいなと思ってやってました。やはり台本ありきでしたからね」
そして、ファンの中では大五といえばクジャクとの悲恋劇がやはり印象深いと思います。
「そうですね。人それぞれ自分が主役の話を持っていたじゃないですか。でもまさか、僕が恋愛担当になるとは思ってもみませんでした(笑)。最初はなんか、『途中からそうなったんじゃないかな?』とかって思ってたんですけど(笑)。面白かったですね。皆と路線が違う話をやると色が変わりますからね」
やはり、クジャク絡みの話が大五の感情が一番爆発していて、見ているほうもテンションが高まっていきました。
「やっぱり、熱くなるところは一番クジャク絡みが多かったですね。恋愛の話だってこともあるので、普段冷静な男が、恋愛絡みになると熱くなるっていう。それもストレートですけど、そういう所で熱くなれる…それがあったから、大五って他の人も差別化できて、見ている皆さんに受け入れられてたんじゃないかなと思います」
寡黙だけど感情移入しやすくて印象に残ってるってスゴイことだと思いますよ、やっぱり。
「そう言って頂けると嬉しいですね。劇中では所々壊れたりしまたけど(笑)。後半に行くにつれて段々壊れていきましたからね。そして最終回で爆発しました」
50年後の話ですね(笑)。あの展開もそうですけど、ヒーローが年をとるというのに、視聴者の皆さんは相当驚かれたと思います。ちなみに、お年を召された時の格好は、皆さんで決めれらたんですか?
「はい。最終回の展開は結構前に話を聞いていたんです。おじいちゃんおばあちゃんになるということは。なので、羽村英が演じた翔児はボクサーを目指してるって設定だったので、その延長線みたいな感じに。圭輔はおしゃれさんだったので、おしゃれなじいさんになってましたね。皆、なんとなくイメージを踏襲している感じ。僕は衣装さんと相談してどうするかなあと。ここは和服で、紋付で行きましょうよって提案しました(笑)。で、メイク室で遊んでいたら、たまたまカツラが二つあったんですよ。白髪の長いやつと、普通のハゲカツラだったんですけど。そこでハゲカツラをかぶって、その上から白髪でダーっと長いカツラをかぶったらそれが自分の中で面白くって面白くって(笑)。『絶対これだ!』と思ったんです。『これに紋付は絶対面白いぞ!』と。その後メイクさんにかつらを使っていいのか相談しました。『本番これでいきたいんだ』って。そうしたら、『多分このカツラ、今使ってないから大丈夫だよ』とOKももらえたのでああなったと(笑)。そんなワイワイガヤガヤやってる中から生まれたおじいちゃんでしたね」
では次は、能見さん自身のお話しをお聞かせ下さい。まず役者になられたキッカケというのは?
「元々小さい頃から俳優にはなりたかったんですよ。映画やドラマを観たりするのが好きだったので。でも無理だろうなみたいのはあったんですけど、でも、1回試してみないでやめるちゃうのもどうかなっていうのもどこかにあって。で、18の時に劇団に入ろうと思って。元々そのころ、映画とかドラマとか見てて、好きな俳優さんっ同世代ではいなくて、ベテランの方が多かったんですよね。そういう方って、元劇団員だったりするので、新劇が多かったからでしょうけど。じゃあ、やっぱり劇団に入った方がいいのかなって漠然と思って。雑誌とかを見て、いろんな劇団とか載っているんですよ。その中で、1番受験料が安い所をを探しまして。そこが東京ボードビルショーだったというわけで(笑)。もちろん座長の佐藤B作さんはテレビで見たことあって好きだったんで。子どもの頃は、山口良一さんとかテレビで見て好きだったんで。そういう人たちがいるところなら面白そうかなって思って。一回もその劇団の公演見てないのに受けましたからね(笑)。入ってから『なんだお前は』って言われました。『普通、公演を見て気に入ってからその劇団を選ぶだろ(B作さんのモノマネをしながら)』って。『すみません、受験料が安かったんです』まあ受かっちゃえばこっちのものなので(笑)。それで受けて、たまたま受かって、研究生を1年間やって、卒業公演っていうのでふるいがまたかかるんですけど。まあ、おかげさまで残りまして。そこから舞台活動一筋で。入ってしまうとテレビの話なんて全然こないですからね。舞台活動ばっかりですから。劇団の本公演、劇団内の別のユニット、あと、若手で集まってユニット作って若手公演やるか。あとはバイトやってるか、自分たちで作ったユニットやるか、劇団の本公演やるか。テレビなんかとてもとてもですよ……。出てもホント若手がたくさん行って、ちょっと撮影して、ゴソって帰ってくるみたいな。そういう役ばっかりでしたからね」






