

「丹波(哲郎)さんそのものをイメージして(脚本を)書かれたんだろうと思うんですよ(笑)。名前もそうですしね。で、僕でいいの?って聞いたんですよ。最初は迷ったんですけどね『似てなくていいです』って言うから、じゃ、って(笑)」
と、楽しそうに話し始めた森下さん。似てなくもいいとは言われたものの、少しは丹波さんを意識されたのではないだろうか?
「そうですね。書いてある名前が正にそうだから。少しはね(笑)」
そこへ更に森下さんらしさも入れて?
「僕はね大体いつもそうなんだけど、『僕って誰?』っていうところで生きているので、自分の強烈なキャラクターというのが、自分でわからないんですよ。(脚)本を読んでそのキャラクターになるようにはしているんですけど、自分らしさみたいなのはちょっと分からない(苦笑)」
脚本を読むと役のイメージがしみこむとういうこと?
「そうね。僕の作り方としてはそっちのほうが多いかな」
自分のキャラクターが分からないとはどういうことか、それは後ほど解明されるので、まずは今回の撮影エピソードを。
今回は役柄上、舞台設定もテレビ局内などが多くあまり戦隊ヒーロー番組に出ていると言う感じはなかったのでは?
「そうですね、かつて僕は『メガレンジャー』に出させて頂いて、そのときは悪の親玉(ドクターヒネラー)だったから、着る物もメイクも何もかも最初から“戦隊物をやっている!”っていう気分でできたんだけど、今回は戦隊物という感覚はなかったですね」

で、“帰ってきた”という感覚とはまた違ったようだ。
「スタッフや、芝居の作り方、現場の熱気みたいなものは懐かしい雰囲気だなと思いましたね」
スタッフの熱気などは10年前と共通するものがあると言う。また撮影方法も、
「技術的なことは変わっているんでしょうけど、僕自身具体的なことは感じなかったかな」
と語る。が、ヒーロー番組以外と比較すると決定的な違いはアフレコだと言う。
「これはオールアフレコだから現場が多少騒がしくても(カメラが)回っちゃうんですよ。でも普通のシンクロドラマは現場が一旦シーンとなる。『よーい!』って言うとシーンとなって『カチン!』となって始まるんだけど。これはなんかワサワサしている中で『本番、よーい、スタート!』って。始まってもスチールカメラマンがカシャカシャ撮っていたりね(笑)。それはほかの作品ではあり得ない。そんなことがあるので、逆に集中のさせ方っていうのは『こんなだったけかな?』っていうのが最初のうちはありましたよ。でもすぐに『ああそうだった。忙しかった、あの頃も』って」
思い出してしまえばどうということはない、ということだがひとつ気がかりなことが…。
「でも……アフレコはほぼ10年ぶりだから、ちょっと心配(照笑)」
しかもこの時はまだできあがりの画像も見ていない。どんな絵になっているかも心配なのでは?と思ったが、
「シンクロの作品でも僕はあまり見ないんですよね。自分で確かめても、もう一回やって欲しいなと思っても無理でしょ?(笑) 監督がOKと言ったらOKだから。もう任せちゃう(笑)。作品となったものは見ますけど、ワンカットワンカットでは見ないです。昔、ワンカットごとに見に行ったことがあるんだけど、僕の場合見たからと言ってあまり意味がなかったなっていう気がしたんです。だから、見ないことにしたんです(笑)」
と、監督に全面的にお任せ。監督と言えば、今回の竹本昇監督とは既に『メガレンジャー』時代に一緒に仕事をしていた。今回久々の再会だったというわけだ。








