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久しぶりの戦隊シリーズへの出演ということで、お帰りなさい! ですね。 「そうですね。ただいまって感じですね(笑)」 今回はボウケンイエローの父親役ということでオファーがあったわけですが、お父さん役は初めてだったんですか? 「初めてですね。本当にビックリしましたよ。最初お話しを聞いた時は、回想シーンに出演するということが分かっていなかったので。自分としては"お父さん役だから"って言われて"お父さん役!?"って、首を傾げる感じでした(笑)。......じゃあ、何歳の子のお父さん役なのかとか、色々なことを考えましたね」 キバレンジャー=コウくらいの子のお父さん役かなとか? 「そうです、そうです。それ位の年の子役がいて、そのお父さんなのかな? と。それでもショックでしたよ。"そうか、俺もお父さんの役がハマる年なのか〜"って感じでしたね。台本を頂いたらその謎は解けましたけどね。これなら大丈夫かなって。若いお父さんなのかなってことで(笑)」 本当にもう、お変わりないというか、失礼ですが当時より今の方が若々しいですよね。ダイレンジャーの知はスーツ姿で、髪型もビシッと固まってましたし。 「そうですか? ありがとうございます(笑)。現在、代々木アニメーション学院で声優タレント科の講師をやっているんですよ。だから生徒がみんな若いんです。18歳とか19歳とかなので、その中にいると"チクショー、お前らに負けるか"みたいな感覚がありますね。だから年齢的な距離感みたいなものはあるので、"俺もお前らのちょっと先輩だよ"くらいの感覚で若くいようと思っているので、そのせいかもしれませんね(笑)。当たり前なんですけど皆若いので"俺にもこんな時期があったなぁ"って思いますね。逆に"お前らくらいの時に、俺は戦隊ものをやったんだぞ"なんて思うこともあるんですけどね(笑)」 そういう感覚でいるところに、父親の役と聞くと、ちょっとエッ!? みたいな感覚も確かにありますよね。じゃぁ、生徒さんの中にもダイレンジャーとか観ていた方もいらっしゃるんじゃないですか? 「みんなオンタイムで見ているんですよね。ちょうど6〜7歳くらいだったらしくて。だから"あーっ、見たことある!"とか言われます。だから、言うこと聞いてくれるんですよ、これが(笑)。そういう時は、やってて良かったなぁって思うんですよ。ちょうど見ていた世代が高校卒業くらいなんですよ。くすぐったいですけどね。あの頃小さかった子どもが今は大きくなっているわけですからね」 時の流れを感じますよね(笑)。分かりますねその気持ち......私も同じような経験があります。嬉しいけれどこそばゆい、そんな感じですよね。でも、それは物作りをしている人間のある種特権でもありますよね。だから続けていられるという部分もあるかと思います。さて、それでは今回の撮影エピソードを教えていただけますか? そうですね、ロケ現場のことが、まず浮かびますね。プロデューサーさんから"明日のスケジュールが決まりました"という電話があった時に、同時に"あの〜、朝早いんですよ......"って言われた、その瞬間に、ピンときたんですよ。いただいた台本を読んだ時に"これはあそこっぽいな〜"って思ったんですね。それで"××ですね?"って聞いたら"そうです! よくご存知ですね"という答えが返ってきまして"ええ、知ってますとも......"みたいな会話をしましたね(笑)。僕の中でそこは思い出深い場所でして、ダイレンジャーの最終回がそこでの宿泊ロケだったんです。プライベートで行こうと思ってもなかなか行けない場所なので、またこういうキッカケで行けるというのも、運命をすごく感じましたね。本当に時期もこの暖かい時期で良かったですし。僕の中ではその場所ってすごく寒かった記憶があるんですよ」 そうですね。最終回の撮影の頃だと寒い時期ですもんね。 「すごい寒くて、辛いイメージがあったんですけど、やっぱり感動的でしたね。あとは衣装合わせの時も、古代文明の王様みたいな役だったので"どんな衣装を着るのかな?"なんて思っていました。"古代ローマ風なのかな〜"とか思っていて、そうしたら黄色が入っていて面白いなと。せっかくこういう機会に出るんだから、黄色はどっかに入ってて欲しいなって思っていたんですよ。僕の予想以上にすてきな衣装で良かったなと思いましたね」 そういった作り起こしの衣装は、ダイレンジャー当時、知はずっとスーツ姿だったので着る機会は無かったという土屋さん。自前のスーツで出演したこともあるのだとか。 「知は一般市民で、作りものの衣装は着たことが無かったので、今回は面白い経験をさせてもらったなぁと思います。この後出演した『カクレンジャー』でも、太郎と次郎という二匹の犬役(太郎役で出演)で出ていたんですが、それが変身することで、僕と僕の兄弟(大輔氏)になるという役だったのですが、その時も忍者の格好で面白かったですけどね。で、その後に『ビーファイター』でブラックビートを演じました。それ以来ですね、だから東映作品は10年ぶりになるんですね」
「初日迷子になっちゃいましたよ(笑)。"Gスタで"なんて言われても、?? みたいな感じで。全然分からなかったですね。あの頃は無かったですから。当時のメイクルームも無ければアフレコルームも無くなっていて......。よく溜まってたJACルーム(JAEの方たちの控え室)も綺麗になってるし、ぜんぜん雰囲気が変わってて新鮮でしたね」 懐かしくもあり、新鮮でもありといった感想を抱いた土屋さん。 「そうですね。もう僕の青春ですからね、東映は。当時は通ってましたね。大変でした。家を4時とかに出て、4時20分の始発の電車でやって来てましたね。そのために3時とか3時半起きとかをしていて"俺、何屋さんなんだろう?"とか思ってましたね(笑)。それに、終わるのがまた遅いじゃないですか。本当毎日ヘロヘロでしたね。でも本当によく1年頑張ったなぁって思いますね。今は出来ないでしょうけどね(笑)」 若かったから出来たことだと当時を振り返る......他にも思い出されることと言えば? 「思い出すことは......苦しかったことはすごく覚えていますよね。アクション経験があんまり無かったので、そのことが。他の人はアクションが出来たんですよ。和田さんも剣友会だったし、能見さんもダンスとか動くことに慣れていて、で、羽村くんがずっと空手をやっていましたし。でも僕はテニスしかやっていないという状態で。"何だそれ!?"という(笑)。だから、アクションは本当に苦労してましたね。時間を見つけては練習、ひたすら練習させられた印象がありますね。でも、それがあったからこそ、最終回は本当に感動的だったなぁって思いますね。あれがあったから、今の自分があるのかなぁって思いますよ」 ダイレンジャーは熱いストーリーの作品で、それぞれが拳法の使い手(キリンレンジャーは酔拳)でもある設定だったので、大変だったでしょうね。そして、1年間通してやっていく中で、何が一番変わってきたのかを伺ってみると......。 「1年通した流れの中で考えてみると、役になりきるといったら大袈裟なんですけど、知というキャラが、土屋圭輔なのか、演じている知なのか、分からなくなるという瞬間がありましたね。後半になるにつれて特に。僕は元々言葉使いが良い方じゃなかったんですけど、知というキャラクターが、比較的お上品な感じのキャラクターだったので、僕自身の言葉使いといいますか、人間形成の部分にも、だんだん知が入り込んできましたね。でも、むしろ自分の実生活と知の実生活をあえてカブらせて知の役作りをしていったのかなぁって、今になっては思うこともありますね。それまでお箸を使う生活だったのがフォークとナイフを使ってみたりとか"知だったら何て言うんだろ?"とか、半年過ぎたくらいからそんな風に考えながら暮らしてましたね」 ふだんの生活、土屋圭輔として暮らしているときも、知というキャラクターを重ね合わせて考える毎日。それだけ役にのめり込んでいた証ということですね。 「そこが自分のお芝居の根底なのかなって、終わった時に気づきましたね。それ以降もいろんなお芝居に出ましたけど、そういう意味で"いい勉強ができたな"って思いましたね。後は、仲間というのは本当に不思議なもので、撮影が最後の方に近づくにつれて、本当にみんなで地球を守ってきたような感じがあるんですよね(笑)。それに、みんな本当に仲が良かったので、それが分かれるとなった時に、すごく切なくなったりしましたからね」 ひとつのものを一緒に作り上げてきた仲間というのは、かけがえのないものなんでしょうね。作品を観させていただいていた側からすると、最終回ではみんな年をとって、その孫たちが戦い始めるという感じで終わるので、寂しいという感じでは無かったんですよね。「おぉ、物語は続いていくのか!」っていう感じで、ダイレンジャーらしいエンディングだなと感心した覚えがあります。 「最終回は本当に驚きましたよね。"みんな、お別れだな"っていうシーンで手を合わせて、みんなが散っていくシーンがあって、そこまではみんな脚本を読みながら、ワーッて鳥肌立てながら泣いてたんですよ。"切ないな〜"という感じで。で、次のページをめくったら、紐男爵が出てきて、僕らの孫たちが出てくるじゃないですか。"うわっ! なんじゃこりゃ〜!?"って感じだったんです、ギャグだったのかと(笑)。そこからは逆に"これ、どうしよう"という話になって寂しくなくなったというか......。能見さんは"ハゲヅラでいくわ"とか"じゃあ俺は、成金みたいな感じで"とか決めていったんですよ。そういう風に、また役作りをしているのが、それはそれで面白い作業ではあったんですけど。最終回は本当に面白かった。切なさと面白さが入り混じった話でしたね」 ギャグだとおっしゃってましたけど、あの世代を超えてリンクする感じが、当時の私としては逆に感動だったんですよ。それまでのストーリーが重かったので、あの孫たちに救われたというか......。 「そうですか。僕らは精一杯やれることをやろうという感じだったので、観ている方はどう思われたんだろうって、ずっと思っていたんです。不安はあったんですよ。そういう風に捉えていただけていたなら嬉しいですね」 確かにおじいちゃんたちや孫たちの格好を見た時は(笑)って感じでしたけど、その孫たちが意志を継いで、屈託無く戦いに挑む姿にジ〜ンとしたんです。まぁ、孫ではなく、じいちゃんたちが変身してくれても、それはそれでダイレンジャーっぽいとも言えたかもしれないですけど(笑)。 |
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| 構成/竹中 清(ブレインナビ) (c)2006 TV ASAHI・TOEI AG・TOEI (c)Toei Company, Ltd. All Rights Reserved. |















