| で なるほど。幸せな現場といえば、映画の撮影もありましたが、いかがでした?
「とにかくスケールが大きかったですね。“馬? へぇ〜時代劇?”っていう感じで、最初は想像がつかなかったですね。でも衣裳も可愛いし、それに、何かみんな可愛いじゃないですか? キラメキとかハバタキとか。自分がどうかではなくて、台本を読んだときに、鬼のキャラクターが際立っていたので、すごくおもしろくなるんだろうなって思ってました。それで“馬にまたがるヒビキ”とか台本に書いてあるんですけど、実際に見ると“カッコイイ!!”って感動しました。細川さんの馬のさばきがかっこよかったんですよ。私なんか怖くて触れもしなかったんですけど。すごいなぁって思いました。男子校みたいでしたけど(笑)。西鬼(ニシキ)の北原(正樹)さんとか待ち時間が長いと“マジック始めま〜す”って、トランプマジックを始めるので、みんな感心したりして。そんな中、下條さんと“うるさいですね〜”なんてお茶すすったりなんかして(一同笑)」
TVとは違って、また大変なことはなかったですか?
「体力的には軽井沢のロケ現場に向かうとか、そういう意味ではありましたけど、出てはいますが、アクションもないしセリフもないし、自分から事の発端を起こすキャラではなかったので、言っては何ですけど楽しんでました(笑)。“カッコイイ!”とか“あっ飛んだ!”とか(笑)。TVの方では戦いの現場とか行かないので、殺陣とか目の前でやっているというのに興奮しちゃいまして! 本物が戦ってるわけですよ、うわ〜っと思って。楽しい現場でした」
これも分かりますね。目の前でアクションされると、生の迫力って違いますもんね。
「“私、あれがいい”って感じでした。西鬼が良かったんです、可愛いから。猫みたいで(笑)。“凍鬼はかっこわるいなぁ、何であんなに顔がちっちゃいんだ? 何このバット?”って雑談をしながら楽しんでました(一同爆笑)。あと、100人くらいオーディションで村人たちを集めてっていうのも、すごかったですね。私と麻由ちゃんと、カブキ(松尾敏伸)くんとあすむんとヒビキさんしか、その100人を見てないんじゃないですかね? もう、それを見られたというだけでもね、みんなすばらしくて。その服はどうしたの? どこから持ってきたの? って驚きました。みなさん監督の指示にしっかり応えて、うわって盛り上がって、その熱気でこちらのテンションも上がっていったところもありました。実際作品を観て、このハイクオリティは何? すごいことになってますねって思いましたし。今まで仮面ライダーの映画とか見たこと無かったんですね。でも、ここまで感動できるなんてすごいなぁって思いました。オロチが出てくるところも迫力があったし、明日夢ちゃんの“お前が兄さんを殺したんだろう”って言う感情を爆発させるところとか、やっぱり大人も楽しめるなぁと感動しました」
やっぱり視聴者の視点としても楽しめたということですね。
「出番が少なかったから、っていうのもあったかもしれませんね」
もっと活躍してもらいたかったんですけども……。
「エンドロールで、あっ出たって感じで(笑)。でも、この映画に(というか響鬼に)たずさわれたということだけで、幸せだと思いますね」
それでは、次にヒーローネットでの定番質問を。子どもの頃に好きだったヒーローとかヒロインはいましたか?
「う〜ん、憶えてるのは『シュシュトリアン』とか……壺に悪魔を入れる……『トトメス』とかですかね。女の子はやっぱり女の子なんですね。それで小学生の頃には『セーラームーン』に出会ってました。後は『エスパー魔美』とか『ミンキーモモ』『うる星やつら』とかが好きで、女の子のキャラクターにすごく憧れてましたね。真似してましたもん、トトメス。そういえば『ドラゴンボールZ』でビーデルっていうキャラがいて、がんばって気を貯めると浮くんですよ。それを“できる!”と思ってたんです」
私も浮ける! と?
「やれる、ぜんぜんやれる! と思って、フ〜〜ン! ってやってた時期があったんですよ(笑)。小一の頃かな? がんばって鍛えれば、それこそヒビキさんじゃないですけど“飛べる!”って思ってたんです。……やっぱり無理かなっていうのを、年を重ねるごとに分かってきちゃって……で、次がセーラームーンごっこになって、それも砂で作ったお団子を“妖魔から守るのよ!”とか言って、妖魔なんかいないのに(笑)」
ちなみに好きだったのは……。
「ジュピターです。ジュピターと…何かいたな……あっあれは『ウェディングピーチ』だ(笑)。ウェディングピーチにはサルビアってカッコイイ人がいるんですよ」
神戸さんもムーンのファンではないんですね……(第6、8回のインタビュー参照)。
「セーラームーンは、憧れてるんですけど、実際みんなでゴッコしようってなったら、ムーンはいないんですよ。みんな敬遠してるんです。いいよ、いいよみたいな(笑)。そんなにみんなを引っぱっていけないよ、みたいな(笑)。私の周りでは亜美ちゃん(マーキュリー)がめっちゃ人気でしたよ。ジュピターがいちばん人気無かったです。ムーンはいると“私もしたいわ”ってケンカになるので、みんな選ばなかったんじゃないですかね」
主役を欠いた形でゴッコが始まると(笑)。
「平等!(笑)」
でも、ご自身はミュージカルで主役のセーラームーンを演じてらっしゃいますが。
「必殺技を決めるときに、観てる子どもたちが感情移入をしすぎて“セーラームーン!!”って叫ぶんですよ。それでこっちはグゥッときちゃって、声を張りすぎて喉がかれたりだとかして“もうちょっとしっかりしなきゃ、自分”とか思ったり(笑)。やっぱり、子どもたちはセーラームーンのファンで、実際にセーラームーンが動いてるわけですから。私も小学生の頃にセーラームーンの舞台があるっていう情報があったら、絶対に見に行きたかったですね。自分でやってて思うんですけど。話しがおもしろいとかつまらないじゃなくて、動いているセーラームーンを観たかったです。キミたち良いねって思うくらい、私もファンだったので。おもしろいもので、キャラクターとそれを演じる役の人たちが似てるんですよね。顔の感じとか、その人の雰囲気とかが。マニアの人にはとてもたまらない現場ですよね。“あ〜あの妖魔知ってる”とか“タキシード仮面だ”って。そういえば、もう終わっちゃったんでしたっけ?」
はい、残念ながら、2005年の冬公演で12年に渡るシリーズを終了しました(セーラームーン役は4代目までいますが、神戸さんは3代目)。
「逆に夢があるんですよね。やっぱりいるんだって思えるんで。だからこれはすばらしい経験でしたよ。歌にダンスに、ちょっとした殺陣もあったりして、憧れのものを自分がやってるということの他にも、芸能生活をやっていくにあたっての必要なものっていうのを、すごく吸収できた作品でもありました。だから私の中ではセーラームーンって特別ですよね。すごいファンで、自分がなれて、いろいろ教えてもらったという。幸せでした」
主役なので、座長公演ということでプレッシャーなどはありませんでしたか?
「座長がどうとかではなくて、膨大なセリフとか、ずっと出ずっぱりなシーンとか、沢山の歌とか……がむしゃらですよね。だから私がまとめていくの、とかではなくて、自分は自分でいっぱいいっぱいだったので、もう自分のベストをやる! それのみ!! って感じでしたね。子役の共演者もみんな大人の感覚なんですよ。ちっちゃいのに“肌荒れしちゃうね”とかふつうに言ってましたし(笑)。がむしゃらにやってる感じが、うさぎちゃんに合ってたのかもしれないですね」
チャンスがあったら、また演じてみたいですか?
「ぜひ、ぜひ、ぜひ! 他のセーラームーンには負けないですよ! って言えるほど、こよなく愛してましたから」
大切な青春の一コマとして、心にしまわれているという感じですね。それでは、最後に1年間日菜佳を演じてきて、ファンのみなさんにひとこといただけますか。
「1年間日菜佳を演じて、鬼の人たちを支えてきて、“○○が危ないそうです”とか、そういう、指示を出したりする“ここいちばん頼れる言葉”っていうのをきちんと伝えたかったんですよ。いつもオーバーリアクションな日菜佳だったんですけど、そこだけは至極まじめに真実味のある言葉にしたかったので。ですから、その緊迫している感じが観ている方々に、上手く伝わってくれていたらうれしいなと思いますね。日菜佳を楽しんで観てもらえていたらうれしいです。とにかく1年間……長いようで短かったですね。特にみんなと仲良くなれて、時間を積み重ねることによって、劇中でもふだんのような会話が成立している感じがして、どんどんリアルになっていったなぁって自分の中で思うんです。それに、私が感じている現場の家族的な暖かさみたいなのが、視聴者の方々にも伝わってくれていたら良いなと。その中で、ヒビキさんの大人のかっこよさとか渋さとかが伝わって、ずっと心に残っていって欲しい作品だなぁって思いますね。ありがとうございました!」
とにかく楽しいお話が、というか神戸さんのしゃべりはとても人を楽しくさせるので、下條さんの気持ちが分かった気がします。終始笑いっぱなしでお話を聞かせていただきました。ぜひ生でインタビューを聞いていただきたかったのですが、それは残念ながら無理な話なので……ごめんなさい。せめてムービーメッセージだけでも楽しんでいただいて、そんな雰囲気を感じてください。
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