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年の瀬も押し迫った2003年の年末、遂に『仮面ライダー555』の撮影がクランクアップした。そしてこの日は最終アフレコ日で、本当の意味でのクランクアップだったのだが、幸運にもそんな日に取材をさせてもらえることとなった。今回お話を伺うのは、クールな美女・影山冴子を演じた和香さんだ。さて、冴子同様冷たい怖い感じの人ではないことを祈ろう。 |
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キャスト控え室に花束を持って現れた和香さんは、意外なほどラフなスタイルで、ジーンズ姿だった。冴子の時とは違い、髪も緩やかなウエーブがかかりソフトな印象で、何よりも優しい笑顔だったのが嬉しかった。
早速今の感想を伺うと、
「ああ、終わったんですね」
と、感慨深げだった。聞けばこの数日前にあった最後の撮影は合成素材用の撮影で、オルフェノクの影の撮影だったという。
「あれね、びっくりですね。最初は影になると思ってなくて、オンエアを観て「あ、影だ」って(笑)。本当にすごいなって」
と、特撮ならではの撮影にとても感動していた。しかも、和香さんの中の『仮面ライダー』のイメージは、子供の頃のショッカーが出てきたライダーだけだというから、そのギャップには驚くはずである。
「本当にびっくりしました。出演が決まってから第4話くらいまでの『555』のビデオをもらったんですけど、もう言葉にならなかった。衝撃。CGもそうだし。「映画?」って思うほど衝撃的でした。敵の怪人もオルフェノク?横文字、カタカナ?すごいなってそればっかりで(笑)。これに出るんだって思うと、あわあわしちゃいました(笑)」
だが、もちろんヒーロー番組に出演することに関しては何の抵抗もなかったそうだが、逆に想像もできなかったという。
「こう言っては失礼なんですけど、甘く見ていた…。子供番組だからっていうのがあったんですけど、でも台本もらって、前の話を見せてもらって、もう全然!子供だからっていうんじゃないんだなって。逆に子供に見せるからこそ、しっかりした演技をしていかなくちゃいけない、って思いましたね」
と、『555』には衝撃を受けっぱなしで、
「今の子供たちは、これを観てすごいいい影響を受けるはず、って思う。人間模様もそうだし、カッコよさもそうだし、映像とかも。それを一番育つところで観て。この映像の綺麗さって子供向けどころじゃ無いじゃないですか。それが『仮面ライダー』で観られるってすごいなって。手の抜きどころがない」
と、さらに感動していた。
その『仮面ライダー555』に出演された和香さんは、これまで映画などで女優を経験してはいるものの、連続ドラマは初体験。もちろん、ヒーロー番組も初体験。それだけに、いろいろと初挑戦して驚きや戸惑いもあったようだ。
「アフレコは…、ああいうアフレコ(戦いの声)は初めてですね。普段、戦いはしないので(笑)。結構、「えー! どうしよう」って感じでした。それぞれ「ハーッ!」とか「ウー」とかだけじゃなくて、センチピードオルフェノクだったら「シャーッ!」とか入れたり。でも私は女なので、アフレコを全体でやっていても結構声が通るんですけど、男の人は大変ですよ。お腹から声を出していると似たような感じになっちゃうじゃないですか。その中で個性を、キャラを出さないといけないから、大変だなって思います。一番印象的なアフレコは、結花(演:加藤美佳さん)との女同士の戦いですかね。本当にあのときはすごかったですね。「冴子は女だな」と思いました。人間の心は無いにしろ、女だなっていうのはすっごい感じて。冴子はいつまで経っても女なんだな、って。オルフェノクでも女、人間の心を忘れても女。きっとどんな形でも女なんだな、この人はと思う。女は女に対して全面に感情を剥きだすし、男の人には女の武器を使うし(笑)。でも、この人の私生活どうなんだろう?って想像したときとかあるんですよ。どうしよう、普通にパジャマだったらとか(笑)。いろいろ想像したりとかして。役って台本に書かれてないところでも、考えるじゃないですか。どんどん膨らましていくと、朝何時に起きたんだろう?とか(笑)」
と、冴子の役作りは楽しみながらかなり深いところまで考えられていた。そしてその想像を膨らます作業も、この『555』では、
「ありきたりの想像はなかった。人間じゃないし、オルフェノクだし」
と、普通の想像をしただけでは、到底太刀打ちできなかったことを語った。そして、その冴子は実はもっと早くにその役目を終えるはずだった。
「初めは8月くらいで終わるということだったんですよ。死ぬのか消えるのかっていう、終わり方は聞いてはいなかったんですけど」
と、それが最終回まで生き延びたのには、やはり実際演じた和香さんの影響は大きいだろう。が、本人はこんな気持ちで台本を受け取っていた。 |
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「ドキドキでしたね。死ぬということにあまり抵抗は無かったんですけど、気持ちの持って行き方とか、やっぱり考えるんですよね。人って、普段死についてあまり考えないじゃないですか。だからそんなにいつ死ぬんだろう?、というのは考えてはいなかったんですけど。ただ、8月で終わるということで「どうなっていくんだろう?」って自分でも一視聴者みたいな感じでいました。台本を開くたびに、まだ居るんだ、って思って。でも「居るんだ」で終われない、じゃぁ、次の課題はなんだろう? どうなっていくんだろう?っていうのをやっぱり考えて。そうしていくうちにどんどん延びて遂には最終話まで(笑)。私が観ていたころっていうのは悪は死んで、ヒーローは絶対的に勝つという一話完結だったりしたじゃないですか。それ以来観ていなかったので、『555』をやることになってから、「えー!」って作品自体に驚いた。すっごい人間模様もキャラクターも考えられてて、子供が見たら分かるのかな?って思ったりしましたね。いろんな人間模様があって、いろんな見方があるから。人間の心の闇と明るいところとの葛藤。そういうところがたくさん詰まった感じで。『555』を観ている2歳、3歳の子供たちが今は「カッコイイ」っていう見方で内容とかは分からなくても、その子たちが大きくなって、例えば小学生、中学生、高校生となって、見返したときにまた違った見方ができる。心に突き刺さる物があるっていうのが『555』だと思う」
と、『555』の魅力をしっかりと語ってくれた。もちろん、ご本人もオンエアを毎週チェックし、楽しみにしていたという。その見方は… |
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