 |
 |
 |
| 今年、いくつめかの大型台風が東京に近づいていた週末、田中千絵さんにお会いするため、所属事務所にお邪魔した。洒落た木製の扉を開けて中へ入ると、そこは高級ホテルのロビーのような洗練された空間。間接照明の穏やかな光に照らされ、フロア中央に設置された円筒形の大きな水槽で熱帯魚たちが泳いでいる。ゆったりとした雰囲気に外の豪雨も忘れ、座り心地のよいソファで寛いでいると、アポイントの時間より少し前に田中さんが現れた。開口一番、「雨、大丈夫でしたか?」と気遣ってくれた田中さん、実はデカレンジャーの撮影中も雨続きだったのだとか。「晴れ女だと思ってたんですけど、自信がなくなりました(笑)」と笑う彼女に、さっそく撮影を終えての感想などを伺うことにした。 |
|
 |
 |
| |
 |
 |
子供向け番組としては異色とも言えるハードボイルドタッチの作品に、悲恋のヒロインとして登場した田中さん。この日の午前アフレコを終えたばかりところで、テレサ役を演じるにあたって腐心なさった面をお訊きしてみた。
「22、23分しか放送時間がない中で、あれだけのドラマチックなストーリーを演じなきゃいけないっていうのが、ものすごく難しかったです。感情の流れを埋めていく作業が一番大変でしたね。林(剛史)くんとも空き時間によく話してたんですけど、2時間あってもいいよねって。最後、打ち上げで渡辺勝也監督や撮影の松村文雄さんに
“ずっと、そういう話をしてたんですよ”って言ったら、“2時間だと長過ぎるけど、30分の間にどれだけわかりやすく物語を見せられるかっていうのが今回、テーマだったからね”っておっしゃってました」
とご苦労されたよう。また、ご本人との共通点は……?と言うと、「あると思います」との答えが返ってきた。 |
「役を演じていても自分のプライベートってある程度重なってしまうので、そういう意味では似てるところはあると思います。今回も、すんなり役に入っていけた部分もありました。でも、テレサっていう人は両親が亡くなったりして、抱えきれないものをすごく背負っていて、私とは真逆のところにいる人なんですよね。それを考えちゃうと、どうしても演じられない…って思ってしまうので、あまり考えすぎないで『テレサ』っていう人になりきってやろうと思いました。テレサに重なるように心を持っていこうって」
では、「『テレサ』をどんな女性として捉えていましたか?」と問いを重ねると、
「花で言うと、かすみ草のイメージが私の中ではすごくあって。色でいうと黒かな。かすみ草がなぜかっていうと、儚げだけど、凛とした感じもあるから。聖なるものっていうイメージがすごくありました。あとはやっぱり、幸薄いかな」
かすみ草の『白』と、『黒』ではイメージが異なりますね?…と矛盾を感じて尋ねると、聖なるイメージと同時にダークなイメージもお持ちだったそう。「ホージーさんに対して、病気のことを打ち明けられないのとかテレサの心の闇だと思うんです」と秘密を抱えた暗い面を『黒』、姉・恋人としての優しい面を『白』…と感じていたそうだ。 |
 |