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このデカマスターのキャラクターに対しては稲田さん自身はもちろん、スタッフの大いなるこだわりもあったという。中でも注目してほしいのが、第13話のドギーのカーチェイスシーンだ。この日、ちょうどそのシーンのアフレコに臨んだ稲田さんは、
「ドギーっていうのは、今日のフィルムを見て確信としてわかったんですけど、若い頃はバンのようなヤツだったと思うんです。今みたいに冷静沈着ではなくて。13話では、1話とまんま同じことやってるんですよ。カーチェイスで、後ろからガンガンぶつけて敵の車を大破して、その敵がリベンジでドギーの命を狙うっていう話なんですけど。(このシーンを見て)やっぱりドギーは若き日はバンのようなヤツだったんだなって。だから、1話でバンを見出したのもすごくよく分かるし。その時点からそうだろうなって思ってたんですけど、今は確信になりましたね。だから、正直ドギーのファイトスタイルはバンを参考にしました。武器構えて走るところは『ウォォォォォォォッ!』って全力で」
と振り返り、さらに、
「ドギーの胸に100って3桁の数字が書いてあるんですけど、以前、塚田プロデューサーと話していた時に、『デカレンジャーとはケタが二つ違うんですよ』ってさらりと言われて。プレッシャーをかけるつもりでもなかったんでしょうけど、そんな恐ろしいことを言われたもんで、『奴らで相当凄いのに、その2桁上いくってどうしたらいいの?』って心配になったりして(笑)。僕はそれでも『よしっ!望むところだ。命ぐらいかけたろ』なんて思いましたけどね(笑)。 |
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それに、彼ら5人は番組が終わる頃には一人一人がデカマスターより優れた戦士になっていくと思うんですよね。俺はね、低いハードルじゃ超え甲斐がないだろうと思うんでね、できるだけ俺が持ってるもん全部使って高いハードルにしたつもりですけど・・・どうかな(笑)。うるさいとか暑苦しいとか苦情がきたらどうしよう(笑)。デカマスター嫌いとか。まあ、一つのあり方として彼らデカレンジャーとは別のものというか、彼らの路線に乗っかりつつ年齢を少し上げた感じで作ったつもりなんですよね」
と笑いを交えつつ、若いキャストたちへの秘めた思いやりを覗かせた。
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これまでは冷静沈着なボスだったドギーが、変身とともにヒーローとしての“熱い”顔を見せる…!
それもデカレンジャーの2桁増しで(笑)。その鮮やかな変わりぶりも見せ場の一つになるわけだが、そんなドギー像について「第1話から計算して演じていたんですか?」と訊くと、
「あざといところで、それを前面に出したつもりはないんですが、ちょっとね『ドギー、本当はツカえないんじゃないか!?』みたいな隠しネタとして、見ている方達に思わせられたらいいなっていうのはありましたね。一度、ドギーが上司としての威厳をあんまり出さなかった話があって、『ん?それはなんなんだ』ってすぐにセンちゃんに聞いちゃったりなんかして、頼りがいがあんまりない回があったんですね。そこで『ドギー、ホントはツカえないんじゃないの!?』って軽く心に芽生えた人たちがいたとしたら、13話でびっくりするでしょうね(笑)。立派な上司が変身してさらに凄くなるよりも、一度落ちてから上がった方がすごいじゃないですか、その上がり幅が。そういうちょっとあざといことも考えたりしましたけどね(笑)。でも、それを前面に出すといやらしくなっちゃいますし」
と、いたずらっぽい表情で答えてくれた。
また、デカレンジャーもしくはスワンとのシーンがほとんどのドギーだけに、6人が作る流れを大切にしているとも言う。
「僕そんなに器用な方じゃなくて、プランニング立てて一つ一つのキャラ作ってくっていうのは苦手な方なので、その時感じたものを出してるんですよ。常に5人と真子さんが作ってくれた良い流れに乗っかって演ってます。悲しいかな声の担当の僕は月に2回あるアフレコでしかドギーと付き合う機会はないんですが、彼らは撮影からかなりの時間を割いてデカレンジャーという作品を作っているんで、もう一回りくらい年の違う彼らですけど俺は彼らの作り上げるものに乗っかって演っていこうと。ドギーがボスとして、威厳あるキャラクターとして評価されたのであれば、彼らが良い部下を演じてくれているからなんですよね。彼らが上司としてドギーをたててくれて尊敬してくれてるから、そういう上司として演ってこれてると思うんで。本当に彼らでよかったですね、いい5人ですわ。楽しくてしようがない、この仕事が」
と、しみじみ語る顔に満足感がにじむ稲田さんなのだった。 |
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メインキャストの話題が出たところで、5人との交流について伺ってみると、
「彼ら5人同士のようにざっくばらんにというわけじゃないけど、世間話したりね。彼らの人間性にも興味がありますし。たまに話しても楽しいし、さっきも一緒にご飯食べに行ったんですよ。特に『芝居ってのはこういうもんだ』のようなものではなく、普通に対人間としての会話がこの一年でしていけたらいいなと」
という答えが返ってきた。 |
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