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アフレコルームのガラスで仕切られたこちら側から見学させてもらうことができた。3台のモニターの前に大きなマイクが立っている。その前に立つ役者たち。主に変身後の声を合わせる。この日はブレイドの椿隆之さんやギャレンの天野浩成さん、それに北条隆博さんの顔もあった。そしてこの日が最後となる、金居(ギラファアンデッド)役の窪寺昭さんの姿が見えた。
モニターに向かって立つその背中を見ていると、熱の入り具合で自然と身体が動いているのが分かる。特にバトルシーンだった窪寺さんは、その声に力を込めるべく身体全体から声が出ているようだった。
全てのシーンの声録りが終わると、助監督がアフレコルームの役者たちにマイクを通して声をかけた。
「今ので窪寺さん、オールアップです。お疲れ様でした」
すると、みんなから窪寺さんに
「お疲れ様でした!」
と、最後を惜しむ気持ちも込めて言葉がかけられた。
出演話数7話。2ヶ月少々だったその撮影もこれで全てが終わったのである。そんな説妙なタイミングで、お話を伺うことができたのは非常に幸運だった。
椿さんや天野さん、北条さんとの別れを惜しみながら、アフレコルームからキャスト控え室に戻った窪寺さん。お疲れのところ、申し訳ないと思いながらも早速インタビューを開始した。
これまでを簡単にふり返ってもらうと、
「椿くんとはサシの勝負シーンが無かったんで、人間体で戦うことはなかったんですけど、あとの三人は人間体で1対1でも芝居しましたね。やらせて頂いたことは多々あって、すごくてんこ盛りな7話でした。最後のアンデッドはどうだったんでしょうね?」
と、逆に問いかけられてしまった。 |
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「昔の『仮面ライダー』は観たことはありました?」
と、尋ねると柔らかい口調で答えた。
「小さい頃は観てましたよ、戦隊も。『(科学戦隊)ダイナマン』、『(電子戦隊)デンジマン』、『(太陽戦隊)サンバルカン』。幼稚園のお遊戯では『(仮面ライダー)スーパー1』を踊りましたね、ふふふ(笑)」
と、幼稚園オリジナルの踊りを踊ったという。そして今回の『剣(ブレイド)』出演依頼では、当然『スーパー1』のイメージがよぎったという。
「『スーパー1』以来ですよ『仮面ライダー』は、はははは(笑)。オダギリ(ジョー)さんの出た、『(仮面ライダー)クウガ』からの平成ライダーシリーズは全然観てないんです。だから今回お仕事を頂いて初めて観て、結構ハマってましたね。特に劇場版はクオリティ高いですよね。『(仮面ライダー)555』の映画とかビックリしました。レベルもすごく高いし。
『剣(ブレイド)』もお話を頂いて最初台本をもらったときは、まったく意味が分からなかったんですよ。『何これ? カテゴリー? ラウズアブソーバー?』。で、分からないのイヤなんですよね。自分のセリフにそういうのがあって意味も知らないで『このバトルファイトは偽物だ』って言うのがイヤだったので、『バトルファイトって何ですか?』って聞きましたし、自分で作品を観てみないと気が済まなくて観たんですね。そしたら結構おもしろいなと思って」
と、作品の中に溶け込みたかったという窪寺さん。勉強のためにと『剣(ブレイド)』を始めとするこれまでの作品をDVDで観たそうだ。それにしても、昔の『仮面ライダー』のイメージからいきなり『剣(ブレイド)』を観たのでは、かなり難しく感じたのではないだろうか?
「最初はやっぱり難しいと思いましたよ。でも、着眼点がおもしろいなと思いました。トランプのカードに見立てて行くっていうのが、絵札になると人間になれるっていうのもね。『おもしろいことをやっているな』と思って観てました。『ははぁ、じゃあ最後はどうやってもって行こうかな? 今までどんなカテゴリーKとかQが出てきたんだろう?』って気になったり『キャラが被らないようにしないとな』って思って、今までどんな人が出たんだろうってすごい気になったりして」
と、なかなかの研究熱心で、それが高じて『剣(ブレイド)』にすっかりハマってしまった。 |
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では、演じられたギラファアンデッドの印象はどうだったのか聞いてみよう。
「意外とカッコイイですよね、超クワガタも」
と、まんざらでもない様子。“超クワガタ”というのは、台本上のギラファアンデッドの表記。撮影現場ではこちらの名前のほうが通りがいいのだ。
「衣装合わせの時に初めて超クワガタのデザイン画を見せてもらって。『うわー!』と思いましたけど、カッコイイなと思いましたね。いろいろ図解されてて“好きな物:砂糖水”とか書いてあるんですよ(笑)。良く見ると角にピアスみたいのが着いててちょっとおしゃれな奴だったりするんですよね」
と、なかなか細かくチェックしていた。 |
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