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なんと1年の早いことか。いろいろな方に話を聞きたいと思っていたのに『爆竜戦隊アバレンジャー』も、遂に放映終了を迎えてしまった。そこで今回はこの方にお話を伺い、『アバレンジャー』をひとまず締めて頂くことにした。横田さん役で恐竜やを盛り上げてくれた諏訪太朗さんだ。『アバレンジャー』の完成打ち上げパーティへ出席する直前にお時間を頂くことができた。ベテラン名バイプレイヤーの諏訪さんから見た『アバレンジャー』はどんな作品だったのだろうか。 |
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待ち合わせはパーティ会場となるホテルの喫茶店。時間に遅れることなく現れた諏訪さんは、TV画面で拝見しているとおり優しい雰囲気で腰の低い方だった。当年49歳の大ベテランなだけにその出演作品は映画に始まり、Vシネマ、CM、そしてTVドラマととても多く、みなさんも何気なく見ていた映画やドラマで頻繁に諏訪さんを目にしていることと思う。個性派で悪役・憎まれ役も多く演じている諏訪さんに、まずは子供番組出演に関して伺った。
「たくさんの作品にご出演していますが、子供番組に対する抵抗などはありませんでしたか?」
すると、間髪入れずに首を振り、
「全然ないです。変な話ですけど、ジャンルでこれがいいとかはあまりないんですよ。演じることというか、その役を演るのが好きなんです」
その言葉を裏付けるかのように、諏訪さんは東映以外の特撮作品など幅広い作品に出演している。その根底には子供ころに観た“怪獣映画”があるようだ。
「もともと怪獣映画とかが好きでこの世界に興味をもったんです。後々『仁義なき戦い』とかそういうジャンルに行きますけど、とっかかりはそこですよ。要するに『ゴジラ』ですよね(^_^)v。昔は千葉真一さんがやっていた『七色仮面』とか梅宮辰夫さんがやっていた『遊星王子』とか、当然『白馬童子』とか、やっぱりああいうのに憧れましたね。子供のころはそういうごっこ遊びでしか、僕ら遊ぶことがなかったですから。親に『怪傑黒頭巾』みたいな頭巾を作ってもらいましたよ。そのころは、そんなものは売っていなかったですから。掲載されてる雑誌を近くの大人に借りて、お袋がその人と一緒になって作ってました(笑)」
なんて協力的なお母さんなのだろう。それだけ諏訪少年は熱心に映画を観ていたのだろう。
「夏休みになれば怪獣映画を、『月光仮面』が映画化されたらそれを観に行ったりしてました。ああいう、日常とはちょっとかけ離れた世界にあこがれてましたね(笑)」
と、照れ笑いする諏訪さんは、昭和29年生まれでゴジラと同じ年。それ故に怪獣映画や特撮作品をとても身近に感じているという。
「子供のころに観ていたものから今までの作品で、特に思い入れのある作品はありますか?」
と、お気に入りの作品を伺うと、
「別にお世辞をいうわけではないんですけど、映画界に入りたいなと思ったのはやっぱり東映の映画なんです。僕らのころは東映やくざ映画が全盛で、特に深作欣二監督がやっていた『仁義なき戦い』とか実録ものが好きでそれを観て憧れてました。『仁義なき戦い』に悪い親分役で金子信雄さんが出てらしたんですけど、その金子さんが劇団をやってらして。そこに行けばなんとかなるんじゃないかと思って、そこを受けに行きました。そのあとはしばらく東映研修所にいましたね(笑)。何とか東映に近づきたくて。だから深作監督の実質的遺作となる『バトルロワイアル特別編』に出させてもらったときは、本当にうれしかったですよ。5分くらいのシーンなんですけどね、朝の7時に入って翌朝の7時まで24時間撮影をやってました(笑)。本当にこの人は現場で仕事をするのが好きなんだなって。もう怒鳴られまくりましたけど、すごく愛情を感じてすごいうれしかったですね。何を言われてもうれしくてうれしくてしょうがなくて(笑)。こうやって川谷拓三さんも室田日出男さんもしごかれたんだろうなって(笑)。だからそういう意味ではさっきの話じゃないですけど、梅宮さんとか室田さんもヒーローものをやっていたし、小林稔侍さんもやっていたりするわけじゃないですか。でも、みなさん口をそろえて「あれは楽しかった」っておっしゃる。僕は役者になる前にそういうインタビューを雑誌で読んでいて「そういうものなのかな?」と思っていたんですよ。実際自分が普通の大人向け番組の仕事をしたり、子供番組の仕事をしたりしても、やっぱり全然抵抗無いっていうのはその辺なのかな? 面白いんですよね。どうせ同じウソならここまではっきりウソのほうがやっているほうが面白いじゃないか。半端なウソをつくんだったら大嘘ついたほうが、絶対いいぞっていうのがあるんですよ」
と、熱く語った。
子供のころからたくさんのヒーローものを観ていたのでは、当然変身願望も強かったのではないだろうか? 尋ねてみると、
「すごい強かったです! ヒーローになりきるぞ、成りたいなぁって(笑)。みんなそうなんじゃないですか?役者をやる連中は(笑)」
と、その思いの強さを教えてくれた。ならば、やはりヒーローごっこでは当然ヒーローを勝ち取っていたのでは?
「あれは面白いものでね、ガキ大将がヒーローをやるんですよ。で、2番目の副ガキ大将が悪役をやるんです。僕は副ガキ大将の時は悪役ばっかりやらされてて(笑)。ガキ大将が卒業して僕がその地域のガキ大将になったときには、もう有無も言わさずヒーローをやってましたね(笑)。昔はそんな感じですよ。空き地はいっぱいあったし。西部劇、チャンバラ、変身ものですよ(笑)。絵にかいたように風呂敷をこうやって、って感じですよね」
と、風呂敷を首に巻く仕草をし、古き良き昭和の時代を思い出している諏訪さんだった。
そして、諏訪さんは、悪役ではあったが『百獣戦隊ガオレンジャー』の炭火焼オルグで、念願の変身を果たした。その感想を伺うと、
「うれしかったですよ。あれは監督も言っていましたけど唯一、オルグの中では人間的な部分のある役なんですよね。そういうところで、子供たちにも結構印象に残っているらしいですよ。また、あれは造形がおかしいでしょ? 炭火焼きで網があったり。よくできてるなと思って(笑)。毎週毎週じゃないですか、怪人が出てくるのが。『アバレンジャー』でもそうなんですけど。よく本当に短時間で作るなぁって思いますね。すごいですよね」
と、喜びとともにその造形製作にもいたく感心していた。 |
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では、次回はいよいよヒーローに変身してみてはいかがだろうか?
「いや〜、それは無理だと思いますけど(笑)。怪人みたいなのをやってみたいですね。『仮面ライダー』の死神博士の天本英世さん。あの方もジャンルを問わずやられた方らしいんですよ。僕ら子供のころから怪獣映画で怪しい博士とかやっててね。やっぱりいいなと思いましたね。子供のころ、ああいう方たちが大人の映画に出てて渋い芝居を見せるじゃないですか。そうするとその人の意外な一面が見れたりして、それでまた新たにファンになったりして。奥村公延(杉下竜之介役)さんも、昔から結構子供番組に出てるんですよね。僕もビデオで見て「あれ! これやってたんだ!」ってあとから気づく(笑)。当然その当時に観てるんですけど、まさかそれが奥村さんだったってわからないんですよ。後で観たら奥村さんだったんだっていうの、結構ありますよ」
と、奥村さんの幅広い活躍に驚かされるエピソードを教えてくれた。 |
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